ゆるキャン群馬キャンプ編の安中市エリア聖地巡礼、「アプトの道」の続きです。「峠の湯」での入浴休憩の後、再び「アプトの道」を歩きました。上図は「峠の湯」の横の道で、作中でも各務原なでしこ達が歩いています。
このシーンです。原作コミック第16巻92ページ1コマ目です。作中での「アプトの道」の描写はここら辺りから増えてきます。
少し行くと、道は上図のようにいったん戻ってクランク状に地下道へ入り、信越線新線跡のトロッコラインの下をくぐります。ここも作中に出ています。
このシーンです。原作コミック第16巻93ページ2コマ目です。右に線路が見えますので、「アプトの道」が現役の線路と交差する地点があるのだと分かっていましたが、現地に着くまでは位置が分かりませんでした。実際に現地を歩いてみて初めて知る情報は数多いです。
「アプトの道」の上を通るかつての信越線の新線跡の下り線の線路です。現在は碓氷峠鉄道文化むらのトロッコラインの線路として再活用されています。熊ノ平駅跡からたどってきた「アプトの道」の旧線跡も、「峠の湯」付近でこの新線の下り線跡に合流していますので、「アプトの道」もその合流点で線路の下をくぐって北側に移り、新線跡の上り線跡をたどることになります。
再び熊ノ平駅跡方面を見ました。新線跡はかつては複線でしたが、上り線跡の線路が「アプトの道」になったため、トロッコラインとして再利用されている下り線の線路だけが現役のまま、上図のように単線状態となって活かされています。熊ノ平駅跡からの旧線跡も、地図で見るとこの辺りで新線跡に合流していたようです。
それで、「アプトの道」は南側の旧線跡から北側の新線跡上り線に付け替えられており、そのために新線跡下り線の線路の下をくぐらせる形になっていますが、その地下通路は、もともとあったものを再利用しているようです。上図に見える地下通路への坂道の両側の擁壁は石積みの古いものです。
ですが、地下通路の部分は「アプトの道」整備に伴って壁も天井もコンクリートで補修されて綺麗になっています。出口の両側に元の擁壁が見えます。このアングルも作中に出ています。
右のシーンですね。原作コミック第16巻93ページ3コマ目です。奥の斉藤恵那の向こうに見える地下通路が、かつての上り線跡の下に位置しているわけです。そして左の4コマ目のシーンが、地下通路から上に登るところの曲がり角にあたります。
このアングルです。奥の壁の標識もそのままです。ここで「アプトの道」はいったん信越線新線跡の上下線の間を通る形になりますが、上にあがってからクランクして上り線跡にあがることになります。
地下通路から上にあがってクランクして上り線跡にあがる地点です。御覧のように上り線跡は線路のレールが残されたまま、「アプトの道」の舗装路に埋められて保存されています。この場所も作中に登場します。
右のシーンですね。原作コミック第16巻94ページ1コマ目です。ここからの「アプトの道」はトロッコラインの線路に沿って進みますので、かつての信越線の複線跡の片方をたどる形になり、レールをみながらの廃線跡歩きが楽しめます。
こんな感じでレールが残されて舗装路に埋められていますので、鉄道に詳しくない人でも線路跡だと分かります。「旧碓氷峠鉄道施設」として国の重要文化財に指定されている範囲ですから、架線や架線柱も当時のままに残されて保存されています。
架線や架線柱は、現役時代のままの姿で、聞くところによりますと、電源に繋げば元通りに通電するそうです。各所に設けられた信号も点灯可能なままになっているそうで、何らかのイベントの時に復活点灯させるらしいです。
隣の下り線跡の線路がトロッコラインに再利用されていまも現役ですから、それと繋がっているこちらの上り線跡の架線や信号も、まだ生きている、ということなのでしょう。
ちなみに、ここから横川駅までの約2.5キロの区間が、ずっと線路沿いをたどる単調な道なので、移動の距離も時間もやたらに長く感じます。作中ではサクッと移動しているように描かれますが、実際には途中に休憩ポイントもトイレも無く、脇へ抜ける分岐もまったくありませんから、鉄道博物館の敷地横までの約2キロ余りをひたすら歩き続けることになります。 (続く)