ゆるキャン群馬キャンプ編の安中市エリア聖地巡礼、「アプトの道」の続きです。丸山変電所跡をあとにして、再び「アプトの道」を歩きました。線路に沿ってほぼ真っすぐな道が、2キロ近く続きますので、ただひたすら前を見、時々出没するという野生の猿などを警戒して左右に視線を配り、さらに歩き続ける、といった繰り返しになりました。
そのうちに前方に線路上を横切る斜張橋タイプの高い陸橋が見えてきました。地図で確かめると、上信越自動車道の橋でした。
喉が渇いたのでお茶を飲もうと、ザックを下ろしてペットボトルを引っ張り出し、飲みながら前方の景色を見ていて、あれ、と思いました。左の杭に付けられた金属製の箱が、なにか曰くありげに見えたので立ち止まりましたが、次の瞬間に、あっここか、と気付きました。脳裏の作中の景色にピタッと一致したからでした。
上のコマの景色でした。原作コミック第16巻98ページ4コマ目です。ここの位置で斉藤恵那が「白目で思い出したんだけどさ」と話し始めたわけです。
少し進んだところで、右手に踏切があって保線作業用とみられる道が見えました。踏切は上図のように閉鎖されていて、「アプトの道」との行き来は出来ないようになっていました。
この場所でも、妙な既視感を覚えましたので、すぐに原作コミックを取り出して確認しました。
このシーンですね。原作コミック第16巻100ページ2コマ目です。架線が省略されていますが、右の踏切の柵と左の柵端と奥の斜張橋タイプの高い陸橋が一致しています。この位置で3人で記念撮影したわけですね。
近づくにつれて、その高さがジワジワと迫力を増してくる、上信越自動車道の陸橋。
途中で見かけた信号機。御覧のように四灯式と分かります。つまり上から黄、赤、青、黄の3色のランプがあり、赤は「停止」、青は「進行」です。また黄だけが点けば「注意」で、黄と青が同時に点けば「減速」となります。
こういった鉄道の信号機については従来ほとんど知らなかったのですが、昨年6月から鉄道模型Nゲージを始めて色々と勉強していますので、大抵の鉄道関連施設や設備、信号や標識などについても基本的な知識だけは覚えるようになっています。実際の鉄道に乗ったりすれば、とにかく何でもかんでも観察し、調べるという傾向が身についてきています。
さらに5分ほど歩くと、前方右側が次第に開けてきて、民家が並んでいるのが見えてきました。もうすぐ横川駅かな、と考えました。
さらに進むと、右手に碓氷峠鉄道文化むらの展示車輌らしいのが見えてきました。奥の山塊の独特の形状に既視感がありました。
この景色ですね。原作コミック第16巻101ページ1コマ目です。碓氷湖のカフェを出発しアプトの道を歩くこと45分、とありますが、私の移動時間記録では49分でした。
一般よりも歩速が早い、と周囲に言われる私が、割合に早足で移動して49分でしたから、作中の45分というのはちょっと早いなあ、と思いました。各務原なでしこ達も急ぎ足で歩いたのでしょうか。
この地点で「アプトの道」は左に分岐しています。道標が立ち、左の分岐路は、上図のように碓氷関所跡へのルートになっています。この道標も作中に登場します。
右のシーンです。原作コミック第16巻101ページ2コマ目です。次のコマで斉藤恵那が「すぐそこに碓氷の関所跡があるみたいだよ」と言い、3人は碓氷関所跡へ寄り道しています。
なので、私も左の分岐路に進んで碓氷関所跡へ立ち寄ることにしました。道は上図の車道に突き当り、右へと誘う標識が立っていました。
左へ曲がって車道の緩やかな登り坂を50メートル余り進むと、前方左手に石垣で囲まれた高台の区画があり、階段の上に古い門が見えてきました。それが碓氷関所跡でした。 (続く)