ネットの動画の中で、海辺の日の出や日の入りのシーンが流れる。
それをぼーっと眺めながら、ふと自分が子供の頃に間違って覚えてしまった事を思い出す。
海辺で、沈む夕日を母と眺めた記憶。
母が、「まめちゃん、ほら!お日様が海に入って行きょる、明日はまた海の中から出てくるんばい」と言った。
目の悪い母は、オレンジ色の光は遠くてもかすかに見えていたようだ。
その頃まだ3歳くらいの私には、本当にお日様は海の中から出入りすると思っていた幼き時代。
発電所の前を通った時は、「ここはね、電気がいっぱい流れよるんばい」と教えてくれた。
しかも、電球がコロコロ転がって流れてると言う。
いつまでそう信じていたかなあ?電球が割れんのかなあとか、本気で思ってたし。
時期は覚えていないが、叔父さんが味の素の容器を持って、「これはイノシシ砕いたんが入っちょるんぞ」
驚く私に容器の文字を見せながら、「ほら、イノシシち書いちょろが」と言った。
それで、味の素はイノシシで出来てると思っていたのだ。
それが実はイノシン酸と書かれてた事を知ったのは、随分あとになってからなんだけど、長い間本当だと思ってた。
どうせ子供だから分からんと、叔父さんは適当なこと言って、からかったんだな。
今は子供だましも通用せんね。子供のほうが、小さくても何でも知っている。
人の言うことには何も疑いもせずに大人になり、随分他人に騙された事も数知れず。
ぁ、これはイラんこつね。
・・・なんてね、ネット動画で急に母を思い出し、あの頃を懐かしみ可笑しく、叔父さんにはコノヤローと思ったり。
しかし幼少時代のことが思い出されるのはほんのちょこっとで、殆ど忘れている。
今までいくつか覚えてること以外は、引き出そうとしても新たには何も思い出せん。
ただなんとなく、日の出シーン動画から、ボーっと思い出したことを文字起こしで、ブログu~p。
自分だけしか知らん記憶を文字にしてみるのも面白いね。