車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

2018年、後半連戦間近!!

2018年08月20日 20時02分01秒 | 日記
遠征後半戦が間もなくスタートする。

ドドドッと慌ただしいスケジュールになるので、コンディションの維持がとても重要になると考えている。

国内では参加したい大会がいくつか海外遠征と被っているので、残念ながらそちらは不参加、あるいは棄権せざるを得ないことになる。

また、遠征の間にも様々な予定が入っているので、本当に慌ただしいのだ。

実は出発前日や帰国翌日にも予定を入れまくっている(笑)



だけど、そんなスケジュールをこなす自分に酔いしれるのが僕なので、正直楽しみにしていると言った方が良い(笑)



クオリティを上げていき、コンディションを整える環境は着実に出来ている。

完成とまでは言えないけれど、でもそれを迎える日はそう遠くはないと思う。



信頼というのは、失うのは一瞬だけど、それを築くのには時間がかかる、というのはよく聞く言葉。



僕もありがたい御縁で様々な方に出会い、その皆さんのスキルという応援をいただき、僕の活動は日進月歩進化出来ている。

その応援の力を失わない為にも、信頼を裏切らない為にも、僕はそれこそ真摯に活動し、結果へと結びつけていかなければならない。



「成せば為る 成さねば為らぬ 何事も 為らぬは人の 成さぬなりけり」

僕の好きな言葉。

障害を負う僕らだからこそ、「成せば為る」の気持ちを常に持って、頑張っていかなければならない。

「障害があるから仕方ない」

「障害者だから仕方ない」

と、障害を言い訳にしていたのでは話にならない。

恩師の言葉を借りれば、「問題外のさらに外」だと思う。

「成せば為る」は、チャレンジして、出来なくてもチャレンジして、頑張り続けることで出来るようになるという上杉鷹山公の教えなんだと最近ようやく理解出来た。

障害を負ったからこそ理解出来たのかもしれない。

だからこそ、僕の伸び白はまだまだ大きいのだと思えてきた。

いくつになっても、障害の有無を問わず、人は成長出来る。



ただし、自分自身の活動を立体的にイメージし取り組んでいかなければ、怪我や故障を生みかねない。

コンディションの維持とはそういうことなのだとあらためて思う。

成長の為の負荷、それを補う補給と休養、それをどういうレベルで行っていくのか。

年間通して同じではなく、タイミングを計ってその強弱などもマネージメントしていかなければならない。



卓球は個人競技であるが故に、そういった活動も自分自身で行う。

自分に嘘はつけないから、その方が良いのかもしれない。



毎日確実に成長できていると実感出来る。

それはコーチをはじめ、僕の練習に付き合ってくれる皆さんのおかげであり、アドバイスをくださるみなさんのおかげでもある。

でも、成長出来たからこそ世界レベルの扉を開くことが出来ただけで、言ってみれば今ようやくスタートラインに立ったような気がしている。

自分自身をそう客観視できるのもまた成長の証なのだと思う。

怪我をせず、故障もせず、日々負荷を掛けて成長していく。



これまでの集大成を、これからの遠征で発揮できるように挑んでいきたい。



様々な点でコンディションを整える。

その準備は出来ている。

あとは、アクシデントに柔軟に対応できる余裕を持つこと。

大丈夫、僕なら出来る。



今から既に楽しみでしかたない。

さぁ、青く燃えるぜ!

車椅子対応卓球台というものは

2018年08月13日 22時28分13秒 | 日記
車椅子使用者対応卓球台というものがある。

パラ卓球の国際大会において、国際ルールで車椅子クラスにはその台の使用が義務付けられている。

それは具体的にどういうものなのか?

そもそも、車椅子対応だからといって、台の高さ、大きさ、ネットの高さなどが通常の卓球と異なることは無い。

全て同じ。

違う部分はただ一つ。

台の足の位置のみ。

車椅子対応台は、脚の位置が台のエンドラインより400mm以上奥でないといけない、となっている。

なぜならば、車椅子で前に深く突っ込んだ時、台の脚(フレーム)に自身の足が「ゴン!」とぶつかってしまうから。

ブレーキを掛けて車椅子を固定していたり、そこまで動きませんよという選手には実感は無いと思う。

でも、動く選手にとって、その台の脚の位置の違いはかなり危険なのだ。



再びそもそも(笑)、僕がそうなのだが、車椅子使用者の大半は足の感覚が無い。

だから、足がぶつかっても痛みは感じない場合が多い。

ただ、身体が何かにぶつかったかな?という衝撃を感じる程度。

でも、膝や脛周辺はただでさえ筋肉が少ない箇所。

さらに下半身不随の人は足が痩せている場合が多いから、余計に怪我をし易い。

感覚のない人が怪我をした場合、治癒も当然時間がかかる。

感染症なんかの危険性も通常よりもっと高くなる。

場合によっては生命の危険を招くこともある。



そんな選手だけれど、プレーに集中し懸命にボールを追いかけていると「ゴン!」とぶつかってしまうのは当然のことになる。

逆に、ぶつからないように意識しながらプレーするなんていうのは本末転倒で、試合に集中出来ないし、足をぶつけない為に、出来るプレーや戦術が限られる結果になってしまう。



毎年1月に東京体育館で開催されている全日本選手権。

いわゆる「健常者」の、日本最高峰の試合。

その会場で使用されているのが国内卓球台メーカー三英(サンエイ)のフラッグシップモデル。

でもその台、実は全て車椅子対応台なのだ。



健常者の実業団所属のトップ選手に話を聞いたことがある。

「手前に脚があると、僕たちでも時々ぶつけますからね。」

という話だった。



国内の選手で車椅子を動かしてプレーする選手は数えるほどしかいない。

でも、海外の選手はむしろ積極的に車椅子を大きく動かしてプレーする選手が多い。

おそらく、車椅子卓球における根本的発想が異なっているのではないかと思う。



まぁそれはさておき、おそらくは国際卓球連盟が安全面から設定したであろうルールが、2020年を迎える日本で、未だ十分に周知されていない現状を残念に思う。



実は先日障害者の大会に出場した。

全国各地から選手が集まっているような比較的大きな大会だった。

パラリンピアンも出場していた。

車椅子選手も50人以上がエントリーしていたらしい。

でもその会場、台が全て車椅子対応ではなかった。

ちょっと驚いた。

でもそれはある意味仕方ないことだとも思っている。

主催者は毎年会場探しに四苦八苦されているのだと思う。

その時期にその規模の会場を押さえるだけでも大変だろうに、そこに車椅子対応台の有無を条件に加えれば、会場選びはさらに困難なものになる。

また、実際のところ、対応台でなければ気持ちよくプレーできないという選手は、国内では案外少数派だったりするかもしれないので、公式戦でもないしまぁいいか、という判断を下されてもいたしかたない。



当日朝、全部の台がそうであるのを確認して、僕の中でそれは「試合」ではなく「イベント」となった。

一番は「足をぶつけないようにプレーすること」であり、そういうプレーをしないことに意識を置いた。

それでも、プレー中にボールを追いかけてると、やはり「ゴン!」とぶつかることが度々あった。

対戦相手からも「ぶつかって台が動いたから大丈夫かな?と思った」と言われた。

1度ぶつかるとその試合ではまたぶつからないように意識をする。

そういうプレーになる。

まぁ仕方ない。

でも、その日部屋に戻り足を確認すると、やはり赤くなっていた。

僕の友人も同様だったらしい。

怪我をしてしまってからでは遅い。

練習であれば、内容を選んでそうならないメニューを組むことは出来る。

でも試合ではそうはいかない。



日本において、「車椅子対応台」を認識している関係者はおそらくごく僅かなのだと思う。

それを広く知ってもらう。

その為には何をどうする?

自分が強くなれば良い。

どんどん結果を出していけばいい。

そうすることで、その必要性を認知していただくことが出来る。

口で言うだけなら今すぐにでもいくらでも出来る。

でも、行動で示さなければその言葉に説得力は無い。

行動を「見てもらう」為には、まず「見てみようかな」という関心を引く必要がある。

そうして見てもらい、その結果が求めるものを導いてくる。

関心を引く為には、「アスリート」として360度魅力的な人物でなければならない。

おお、ハードルは高いぞ(笑)



まずは結果を出す。

その為に、絶えず自分を磨き続ける。

自分磨きの項目のひとつに、「怪我をしない」も含まれる。

そこもマネージメントしていかなければならないので、「試合」と「イベント」の使い分けはしっかり意識していく必要がある。



ちなみに、今回出場したその「イベント」、初日は団体戦、2日目が個人戦というものでしたが、特に団体戦はもの凄く楽しめたのでした。

あんなに純粋に卓球を楽しめたのは久々だったように思う。

まずはチームメイトのお陰。

そして、対戦相手を含む選手のフェアプレー精神のお陰。

そんな中で良いプレーをし、「あいつすごいね」と思ってもらうことが大切な一歩になる。



現状、怪我は無い。

でもいつどういう風に怪我をするかは分からない。

怪我をしないように常に気をつけること。

怪我をしない身体づくり、そして行動。

やることたくさん(笑)

だけど、海外のあいつらはみんなやってるはず。

負けてられない。

さぁ、暑いなんていってられないぞ!

後半戦、スタートダッシュ!