えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

ありのままの自分に

2006-06-09 | 日記
 keikoさんとsyoujiさん
それからというもの、手紙と電話で毎日のようにお互いのことを語り合ったんだ。
keikoさんは、自分が歩んできた人生に自信が持てず悩んでいることを話した。
そんなkeikoさんに、とにかくsyoujiさんは丁寧にやさしく応えてくれたんだ。
syoujiさんのことばは、keikoさんにとって「目から鱗」状態で、どんどん心を明るく軽くしてくれた
 
 syoujiさんは、keikoさんが幼い子どもを抱え一生懸命生きてきたことをまるごと認めてくれた。子どもというのは、ちゃんと母親の背中を見ながら生きているということも、自分の体験から教えてくれた。
いつも、いつも、人に迷惑をかけてはいけない、甘えちゃいけないって頑張り続けてきて、疲れてしまっていたkeikoさんに

「もっと人に甘えてもいいと思うよ」
「弱い部分を見せていいんだよ」
「何か力になれないかなってすぐ傍で見守ってくれている人たちがいるはずだよ」って言ったんだ。

 syoujiさんの言葉は、本当に説得力があった。
だから、半年以上続いていたkeikoさんの「空の巣(燃え尽き)症候群」は、雲が晴れるように消えて行った。

「この人の傍にいるだけで『生きていることが楽しい』」
「この人の人生に比べたら、なんて些細なことで悩んでいたんだろう」
「この人の前でなら、ありのままの自分でいられるような気がする」
keikoさんは、いつしかそう思うようになったんだ・・・。

 
まだ、お互い二人だけで会うこともせず、電話と手紙だけの約1ヶ月が経過していた・・・