メガリス

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「悪質龍馬業者」の行方

2012年02月16日 21時25分00秒 | 幕末維新

 今や「坂本龍馬」は一つの産業のようだ。「坂本龍馬」で書籍その他の商品を出せばそこそこ売れるらしい。”坂本龍馬産業”だ。

 

 史実の坂本龍馬を研究・顕彰等している人々は勿論全く問題無いのだが、架空の坂本龍馬像をネタに金儲けをしている人間、言わば”悪質龍馬業者”が少なからず存在するようだ。
 
彼ら悪質龍馬業者にとっては、歴史的実在の坂本龍馬の人物像・事績が世に知られ、バブル状態にある坂本龍馬の”商品価値”が下落することは絶対に避けなければならない
「龍馬は勝海舟の海軍塾で塾頭だった」とか、「龍馬が薩長提携を発案し、彼の奔走で成立した」とか、「龍馬が大政奉還を発明し、彼の尽力で実現した」とか、そういう架空のウソ話が未だに広く信じられているのは、悪質龍馬業者らが自分たちの利益を守る為に必死に繰り返し喧伝し続けているからなのだろう。

 だが何時までも作り話が通用するものではない。”坂本龍馬産業”活況の一方で、と言うか、活況であるが故に、少しずつだが「龍馬伝説」の多くが虚構であることも浸透しつつあるようだ。
 
私の知人に「NHK大河ドラマ『龍馬伝』を観て、龍馬が勝海舟の海軍塾の塾頭ではなかったことや大政奉還を最初に思いついたわけではないことを知りショックを受けた」という人物が居る。『龍馬伝』も内容的に悪質龍馬業者による商品の一つと言うしかなく、そんなものを基準にものを考え判断するのも困りものだが、”洗脳”が解けたのは幸いだ。さすがにNHK『龍馬伝』の鈴木圭チーフプロデューサーも史実を完全無視は出来なかったということだろう。その2点について事実を世間に知らしめたのは功績として認めていい。

 ”架空の幕末スーパーアイドル坂本龍馬”を本物と信じている自称「龍馬ファン」の不勉強ぶりにつけ込むような怪しい商売からはさっさと足を洗うのが身の為だ。そんな事を続けていたらいずれ「詐欺師」と呼ばれるようになるのは間違い無い。悪質龍馬業者の諸君にご忠告申し上げる。


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