「ゴジラ」「ウルトラマン」の生みの親である円谷英二氏が特技担当として参加した劇映画『ハワイ・マレー沖海戦』(東宝映画 1942昭和17年公開)の真珠湾攻撃場面映像(円谷がセットを組んで撮影した特撮映像)が、昨日NHKBS1で放送された「CNNスチューデントニュース」内で、他の本物の記録映像と一緒に放送されていた。同劇映画の一部であることを示す字幕等は無く、多くの視聴者が実際の記録映像だと思って観たはずだ。
何でこんなことをしたのだろうか。さっぱりわけがわからない。CNN制作陣が劇映画の一部の特撮映像だということを知らないわけがない。
(追記)
下の1枚目が『ハワイ・マレー沖海戦』の映像(くどいが、作り物の特撮映像)の切取。2枚目はCNNの映像をデジタルカメラで撮った物。
この写真を撮った後に、右上に”U.S. GOVT ARC...”と字幕があるのに気付いた。”ARC...”は”ARCHIVE”(アーカイブ)だろう。
アメリカ政府機関(アメリカ国立公文書記録管理局?)に円谷特撮映像が誤って実際の真珠湾攻撃記録映像として所蔵されていて、それをCNNが使用したということかな?
そういえば、終戦後『ハワイ・マレー・・』を観た米軍関係者が真珠湾攻撃の場面を特撮だと信じてくれなかった、という話を聞いたことがある。もしかして、今でも信じてないということか?
(さらに追記)
NHKBS1で放送されたアメリカPBSニュースでもこの円谷特撮映像が流れた。
どういう経緯でそうなったかは知らないが、アメリカの放送局ではこの円谷特撮映像が真珠湾攻撃の記録映像として昔から広く通用していて、これまでも繰り返し使われてきたのではないだろうか。
”死せる孔明、生ける仲達を走らす” 円谷英二は偉大だ。