以前の、土居商店街で、店をしていたときからの、
お客様なのですが、
当店が、大阪府大阪市城東区古市3丁目に移転した、
初めの頃は、よく、おこしいただいたのですが、
いまは、もう、来ません。
その御客様が、当店にくると、
かならず、
店員のぼくに、
手と手をあわせて、
御客様自信が、自分で
「ち~~~~ん」
と
言いながら
僕に、あたまをさげる おっさんがいてた。
そりゃ~たしかに、
ぼくは、おぼうさんみたいに、
髪の毛がない。
毛がはえてこないからしかたない。
両方の耳の上だけ、髪の毛がおいしげってくる。
あとの場所には、毛は、まったくはえてこない。
だから、
ぼくを、おぼうさんみたいにして、
そのお客様は、
ぼくに、
手と手をあわせて、
御客様自信が、自分で
「ち~~~~ん」
と
言いながら
あたまをさげていた。
その、
御客様は、
いつも、帽子をかぶっていた。
その帽子は、
当店では、
絶対に、ぬぐことはなかった。
あるひ、
ご来店いただいたとき、
いつものように、
ぼくに、
手と手をあわせて、
「ち~~~~~ん」
と
自分でいいながら
あたまをさげてきたので、
僕は、
その、御客様のかぶっている
ぼうしを、
ぱぁ~~と
とった。
すると、
どうだろう、
その
お客様の、あたまにも、
髪の毛がなかった。
まったくなかった。
つんつるてんだった。
「あ~~っ、なにするんや~~~」
と
言って、
おっさんは、
あたまを、手でかくしたが、
もうおそかった。
その、おっさんも、はげていた。
だから、
ぼくも、
そのオッサンに、
手と手をあわせて、
「ち~~~~ん」
と
言った。
土居商店街のときの
おきゃくさまなので、
いまは、もう当店には、おこしいただけないが、
とても、きのいい
おっさんだった。
「ち~~~~~~ん」
その、おっさん
いや、たぶん、
まだ、死んでないと思う。
でも、
もう1回
「ち~~~~~~~~ん」