楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

情報革命と人類の未来

2006-11-18 19:28:12 | 科学
東大と朝日新聞共催の上記シンポジウムへ参加した。3時間半にわたる大シンポジウムであったが、小宮山東大学長の自画自賛とは逆に、私はつっこみが足りなかったと思う。特にタイトルから期待させた(だから私は申し込んだ)、人類の未来に関わる部分と情報革命がどう関わるか、世界人口大爆発、人類絶滅の危機、その中で情報革命の果たすべき役割りは計り知れないのに、そこに焦点が当たっていない。ETH前工科大学長やシンガポール国立大学学長はそこに焦点を当てている。小宮山学長は知の構造化、全体を俯瞰するシステムを作れと。ま~ま、そこまではいい。もう少し、21世紀の世界展望(すなわち構造化して見通しを立てる目的:人類を救え!地球を救え!など)とからめて欲しかったが。そしてCALTECの実践例も、ま、いい。
 しかし、お茶の水大学長にいたっては、台所を電子化せよと。恋人情報交換で学生が金をとった?<おーい!おふくろの味がどこかへ行ってしまうぞ!コンピュータが作った飯などだれが食べたい?人類の目や舌や鼻はそんなもんじゃ食えないぜ、おそらく100年経っても>。遠距離恋愛システム!?<恋愛は本能、会いたければ、何でもするんじゃないの?情報ネットなんて軽く乗り越えて>。聞いていてムカムカして来た。だって、21世紀、人類絶滅危機の世紀だよ。このシンポのタイトルに会わせてよ!台所が電子化されてまずい料理を食べている間に、時々刻々と人が大量に死ぬのが21世紀なんだよ。
<ETH学長のメッセージの後に恥ずかしいはなしはやめてくれ!>と心の中で叫んでいた。
 それから議論がいかん。朝日新聞はどうしていつもネガティブな側面を強調するんだい!と思ってしまう。
世界人口大爆発、人類絶滅の未曾有の危機、(もちろん地球環境、温暖化も)にどのように、情報革命が機能するのかという希望を強調せずして、このシンポジウムは何なんだ!
 その未曾有の危機に対応する中で、阪大学長の指摘する、疎外されそうな人間力養成や、全体を俯瞰する視点の養成などを考えればいい。人類は脳のキャパも決まっているが、大ブレーク革命期には知恵を使って乗り切って来た。壇上の老人世代にはできない。しかし、本当に生きなければならない若者は、きっと乗り切る。その前提なくして、負の側面を強調すると足を引っ張るだけではないか!そこのバランスの極めて悪いシンポジウムであった。
東京大学は組む相手を間違っているのではないかね、と思ってしまう。これこそ危機だ。
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