楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

名君ハドリアヌス

2006-11-18 08:52:09 | 読書
ローマ人の物語〈25〉賢帝の世紀〈中〉

新潮社

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ハドリアヌス
この皇帝は華厳の皇帝として有名であるという。その力量は、彼の在位中、戦争をせず、パクルロマーナを文字通り実現。法も整備。奴隷に対する虐待までをも細かく禁止。歴史的遺産は破壊してはならない、ことも明記したという。しかし、 後のキリスト教の1,000年は破壊しきった。平和とは何かを、どうやって実現するかを身をもって実現した1,900年も前の名君である。その時、日本は未だ弥生時代。邪馬台国の卑弥呼の時代にも至っていない。現代と比べても、国によっては、人間の有様は1,900~2.000年前の方がよほどすすんでいた。
このようなことを教えない、受験方便としての世界史教育ってなんなのだ。昨今の高校必修問題の悲惨な現状を嘆いてしまう。
私は、高校のとき、世界史は最も嫌いな科目であった。しかし、当時はすべて必修なので、いやでも記憶の片隅に残っている。
その記憶の細い糸は、今世界各地に仕事でいくたびに太く再生している。若い時の頭は柔軟である(今はいくら詰めても記憶に残らない、とほほ)。受験などから解き放たれた教育をほどこし、「知りたい」という興味をくすぐれば、いくらでも脳細胞の中に沈殿する。それは、人生を豊かにする。私は歴史の教育さえ、してみたいと思う。時間はないが。だから、お酒の席では、語ってしまう(ごめんなさい学生さん)。外国人とは、その国の歴史の話をする。「いや、それは違う」など言われると、新しい知識が増えてうれしい。
さ、次は下。パクスロマーナも出版されたし、このシリーズも楽しめる。
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