今現在も大変な思いをされている被災者とその関係者の方々、
最悪の事態を避ける為に懸命の努力をされている方とその関係者の方々には大変申し訳ないことなのだが、
非被災地である岐阜県~愛知県あたりは、
震災と原発以外の話題も新聞の一面をかざるようになり、テレビでは通常の帯番組も放送されだした。
ポール・ボキューズのランチにはセレブなマダムズが列を為していたし、
ハウジングセンターの前を通れば“ウサギの着グルミさん”が手を振ってくれたりもする。
震災直後の浮き足立った状態から、徐々に災害前の空気に戻りつつある状況だった。
少なくとも自分はそう感じていた。 …数日前までは。
原発周辺の海から国の基準値を超える放射性物質が検出されたのを手始めに、近県の農産物の出荷停止、
都内周辺の水道水から暫定規制値を超える放射性物質を検出、安全性に関する発表が二転三転する中、
3号機の復旧作業に当たられていた三人の方が被爆された。
そして今日、
放出された放射能の推定量は、IAEAが定めた国際原子力事象評価尺度で『レベル6』に相当することが判明した。
“それでも『状況を判断するに足る正確な情報』は出てこない。”
色々なコトに対する感覚が麻痺し始めている。とても危険なことだ。
「想像力が足らない」「当事者じゃ無いから実感が湧かないだけだ」と言われればそれまでなのだが、
『それでも最悪な事態にはいたらない』と楽観視して良いのか、
『もうある程度の“コト”は覚悟しなければならない状態』なのか、脳が判断することを拒否しようとし始めている。
…政府と東電は、
国民の感覚と感情を麻痺させる為にワザと情報を錯綜させているのでは、などと疑ってもみたくなる今日この頃だ。