面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

中村と中村

2006年07月12日 | 野球
アニキと中村泰広が“同期”とは気付かなかった(笑)
お立ち台慣れしていない中村と慣れたアニキの対比が出たヒーローインタビューは面白かった。
金本は広島からFAにより移籍、中村泰広はドラフト4位指名、いずれもタイガースへの入団が2003年の同期なのである。

中村泰広は今年初先発。
2軍で先発として結果を残してきたが、その好調さをそのまま出せたのが好結果につながった。
初登板で四死球連発して沈没した覚えがあるほか、登板するたびに四球に溺れるイメージしかなかったが、今日は初回を三者凡退で抑えたことで落ち着いたのかもしれない。
4年目にしてようやくのプロ初星。
今年期待の杉山が自滅して2軍調整中の折、貴重な左の先発投手誕生となるか!?

それにしても今日も勝利を運んできたのは、9回ライトに守備固めとして入っていた中村。
今日の球児が相対したのは広島の中心打者連中。
3番栗原、4番新井、5番前田と続く重量打線。
この回の先頭打者である栗原は、散々ファールで粘った末にライト前へポトンと落とすシングルヒット。
さすが腕力がある。
そして続く新井の打球はライト線への大飛球!
「やられたなー」と思った瞬間、気が付けばヤツがいる、てな具合で中村豊が打球の落下地点に!
そのままボールは差し出したグラブにスッポリ。
続く前田にセンター前へ運ばれただけに、あれが抜けていれば逆転をくらってた可能性も大。
まさに勝利をもぎ取った中村豊の黄金の左手である!

前にも書いたが、中村豊の“勝ち運”には、本当に目を見張るものがある。
こういう選手は、優勝のためには欠かせない、貴重な戦力なのである。

打てん!

2006年07月12日 | 野球
火曜日は広島に勝ったとはいえ、またしても2対1という僅差。
しかも2点目はピッチャーの福原が自らのバッティングでランナーを返したもの。
とにかくここんとこズーーーーーーッと打てない。

チャンスを作っても、あと一本が出ずに得点できない、というパターンの繰り返しは、いわゆる「暗黒の10年」を彷彿とさせる。。
しかし、魔の90年代と違うのは、これだけ打てなくても勝てているということである。
それは何よりも投手陣の踏ん張りによるもの。
2点取れば勝てるのだから、打撃陣にとってこんなありがたい話はない。
その結果、ここへ来てチームの防御率がとうとう3点を切った。
今日も1失点に抑えた福原自身も2点を切って1点台突入である。

この状況は、1960年代のタイガースに似ている。
小山、村山、バッキー、江夏と、錚々たる好投手が次から次へ登場してきたあの時代の様相を呈している。
当時のタイガースも貧打に泣かされ続けていた。
最少得点しかあげられない打撃陣を従えて、僅差のしびれる試合の中、村山、江夏という大投手は伝説を作っていったのである。
それに比べるべくもなく現在の投手陣は小粒ではあるが、その果たしている役割は大投手陣に匹敵する。
特にセットアッパーにクローザーにと大車輪の活躍を繰り広げる藤川は、他の投手に比べてずば抜けた貢献度を誇っている。
彼がいるからこそ、先発投手は思いっきり投げられる。

さあ、後半戦はぜひとも打撃陣に奮起して投手陣にたっぷりと“御礼”してもらいたいものである。