先の長澤まさみネタで引き合いに出した沢尻エリカがブレイクするきっかけとなった前作の話から数年後の設定。
息子チャンス(今井悠貴)の病気を治療するため、親戚を頼って上京してきたアンソン(井坂俊哉)一家の物語。
アンソンの妹キョンジャ(中村ゆり)が、芸能界デビューを果たすが、恋愛で傷つき、その傷を振り払うかのように“枕営業”を仕掛けて巨匠が作る大作映画の主役をもぎ取り、成功をつかむところまで進むも、結局はアイデンティティーを大切にして自分を取り戻す。
家族愛と戦争絶対反対をバックボーンに、芸能界における在日問題にも焦点を当て、前作よりも重みを増した作品。
「硫黄島からの手紙」と双璧をなす、戦争絶対反対主義の自分の琴線に触れる映画である。
アンソンの父親は、かつて日本軍に徴兵されかけるが仲間とともに脱走し、逃げに逃げて生き残り、日本へ渡って家族を築いた。
戦争を職業として選択した軍人ならいざ知らず、一般人にとっては、生き抜くことこそが家族のためにすべきこと。
限りなく死ににいくことに近い戦争に行く必要は無いのだ。
たくさんの在日の方々に取材して得られた実話を元にした脚本であるが、このアンソンの父親の話は、井筒監督の“絶対戦争反対”の思いが凝縮されたエピソードである。
「戦争がしたい」のは国家という組織であって、参加する側に立たされる一個人の発想では無い。
本作に登場するアンソンの父親の行動は、自分にとっての素晴らしいお手本である。
それにしても前作でキョンジャ役を演じて大評判を取った沢尻エリカが出演しなかった本作。
キャスティングに際して井筒監督が出したオファーを事務所が蹴ったためだが、
「そんな芸能界の在日問題に触れた作品に出演したらCMが来なくなる」
と断ってきたとのこと。
なんという浅薄な発想か。
本作でキョンジャを演じてこそ、沢尻エリカは女優はワン・ステップもツー・ステップも飛躍できたのに…
彼女は絶対に出演すべきだった。
「パッチギ!LOVE&PEACE」
2007年/日本 監督:井筒和幸
出演:井坂俊哉、西島秀俊、中村ゆり、藤井隆、風間杜夫、キムラ緑子、手塚理美、キム・ウンス、今井悠貴
息子チャンス(今井悠貴)の病気を治療するため、親戚を頼って上京してきたアンソン(井坂俊哉)一家の物語。
アンソンの妹キョンジャ(中村ゆり)が、芸能界デビューを果たすが、恋愛で傷つき、その傷を振り払うかのように“枕営業”を仕掛けて巨匠が作る大作映画の主役をもぎ取り、成功をつかむところまで進むも、結局はアイデンティティーを大切にして自分を取り戻す。
家族愛と戦争絶対反対をバックボーンに、芸能界における在日問題にも焦点を当て、前作よりも重みを増した作品。
「硫黄島からの手紙」と双璧をなす、戦争絶対反対主義の自分の琴線に触れる映画である。
アンソンの父親は、かつて日本軍に徴兵されかけるが仲間とともに脱走し、逃げに逃げて生き残り、日本へ渡って家族を築いた。
戦争を職業として選択した軍人ならいざ知らず、一般人にとっては、生き抜くことこそが家族のためにすべきこと。
限りなく死ににいくことに近い戦争に行く必要は無いのだ。
たくさんの在日の方々に取材して得られた実話を元にした脚本であるが、このアンソンの父親の話は、井筒監督の“絶対戦争反対”の思いが凝縮されたエピソードである。
「戦争がしたい」のは国家という組織であって、参加する側に立たされる一個人の発想では無い。
本作に登場するアンソンの父親の行動は、自分にとっての素晴らしいお手本である。
それにしても前作でキョンジャ役を演じて大評判を取った沢尻エリカが出演しなかった本作。
キャスティングに際して井筒監督が出したオファーを事務所が蹴ったためだが、
「そんな芸能界の在日問題に触れた作品に出演したらCMが来なくなる」
と断ってきたとのこと。
なんという浅薄な発想か。
本作でキョンジャを演じてこそ、沢尻エリカは女優はワン・ステップもツー・ステップも飛躍できたのに…
彼女は絶対に出演すべきだった。
「パッチギ!LOVE&PEACE」
2007年/日本 監督:井筒和幸
出演:井坂俊哉、西島秀俊、中村ゆり、藤井隆、風間杜夫、キムラ緑子、手塚理美、キム・ウンス、今井悠貴