面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「マジック&ロス」

2011年12月07日 | 映画
香港のリゾート地、ムイウォ。
白い砂浜と青い海を望むホテルに、日本人のキキ(杉野希妃)と韓国人のコッピ(キム・コッピ)の2人の観光客がやってきた。
互いに一人旅としてムイウォを訪れた2人は、何気なく出てきたホテルのテラスで、英語を通して会話を交わし始める。

ムイウォの東に位置する深い森の先に、岩肌を白糸のように水が流れる美しい滝があった。
滝の音に誘われるように訪れたキキとコッピは、滝の持つ神秘性に導かれるように打ち解けていく。

チェックインし直し、2人で一つの部屋に滞在することにしたそのホテルで出会う人間は、フロント係(ヤン・イクチュン)だけ。
満室の貼り紙はしてあるが、他の客は見当たらない。
世間の喧騒から隔離された静かなリゾート地で共に過ごすうち、2人は徐々に時間の感覚を失っていく。
そして、そこにいたはずの人々がいなくなったり、無人の海岸だったはずが突然多くの人が現れたりと、現実と幻想とが入り混じり始める。

キキとコッピは、共感と反発を繰り返しながら、やがて妖しい関係へと…


香港のリゾート地で出会った日本人と韓国人の二人の女性が、その土地に魅了されて滞在するうちに、徐々に現実と幻想とが入り混じり始め、混沌の世界へと入り込んでいく。
登場人物が途中で入れ替わったり、今そこにいた人々が忽然と消え去ったり、誰もいなかった空間にふいにたくさんの人々が現われたり…
スクリーンの中で、いったい何が起きているのか?
何が実在していて、何が幻なのか?
観ているこちらの脳の中が「?」で埋め尽くされていく、摩訶不思議な感覚に陥っていく。
この摩訶不思議な感覚は、最後の最後に更に“ダメ押し”されるので、エンドロールで席を立ってはいけない。


正に「アジアン・ラビリンス」。
死期が迫った主人公が、生まれ故郷の森の中で余命を全うするうちに精霊に触れていく「ブンミおじさんの森」にも通じる、東洋哲学的風味のミステリアス・ドラマ。


蛇足ながら、男性諸氏には嬉しいキキとコッピの“セクシー・シーン”において、日韓両国の文化的な背景の違いが二人の姿に表れるところが面白い…♪


マジック&ロス
2010年/日本=マレーシア=韓国=香港=中国=フランス=アメリカ  監督:リム・カーワイ
出演:杉野希妃、キム・コッピ、ヤン・イクチュン

トライアウト

2011年12月07日 | 野球
元横浜・古木、トライアウトで大活躍!死にもの狂いで復帰目指す(夕刊フジ) - goo ニュース


元横浜の古木が格闘技に転向していたのも知らなかったし、もう31歳になっていたのも知らなかった。
トライアウトでは中々の成績を残すことができ、本人の談によれば2年間の野球に対するブランクは、自分の意識をリセットすることができたイイ期間になったようで。
元々長打力に定評のあるバッターだったが、本来の力を取り戻せれば面白い存在になるのではないだろうか。
タイガースに来ても面白そうなんだが、どうだろう。