面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

出囃子

2006年11月20日 | 落語
落語家が高座に上がるときのいわば「入場曲」のことを出囃子という。
ある程度実績を積むと、個人専用の曲が決まる。
なので、出囃子を聞けば、次は誰が登場するかが分かるのである。

最近気になっているのが桂三枝師の出囃子。
師匠である故・桂文枝師が生前に使っていた曲である。

ちなみに、女流落語家の桂あやめ師の出囃子も、師匠である文枝師が小文枝時代に使っていた曲。
これは、文枝師が小文枝になる前の名前があやめだったことに拠るものだろう。
花枝からあやめを襲名したのをきっかけに、師匠の出囃子を譲り受けた形になっている。

その他、開口一番(その日の寄席のトップバッターのこと)は石段で登場するとか、笑福亭で期待の噺家には「だんじり」という曲をあてるとか、出囃子にもいろいろ“約束”があったりする。
また、上方と江戸(東京)でも同じ曲を使うので、東西で異なる噺家が同じ曲で出てくることになる。
代表的なものとして「野崎」を比べると、上方では桂春団治師で、東京では桂文楽師。

寄席では、落語だけでなく、この出囃子にも耳を澄ませると面白い。


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