中国の商業施設運営会社「上海豫園旅遊商城」(本社・上海)は11日、北海道のリゾート施設「星野リゾートトマム」(北海道占冠(しむかっぷ)村)の全株式を、183億円で買収すると発表した。海外からの人気も高まり、売り上げ増が続く施設の将来性を見込んだという。

 星野リゾートトマムはホテルや大型スキー場、ゴルフ場がある。施設の運営はこれまで通り、星野リゾートが担う。これまで株式は、アメリカ系ファンドが8割、星野リゾートが2割を持っていた。

 上海豫園は不動産などへの投資を手がける復星集団(フォースン・グループ)の傘下。フォースンは世界各地で主要都市にある著名な不動産の買収に乗り出しており、昨年は東京・天王洲の大型ビルを買収した。

 上海豫園は11日の公表文で、「星野リゾートトマムは過去5年、営業収入が10%伸び、2014年の純利益は7・1億円だった」として成長力を強調した。訪日客が急増している中国でも、自然が豊かな北海道は特に知名度が高く、施設を訪れる中国人客も増えると期待する。