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「奈良ドリームランド」跡地、ついに落札 奈良市が公売
2015年11月10日13時09分
2006年に閉園した奈良市の遊園地「奈良ドリームランド」の跡地(約29・8ヘクタール)について奈良市は10日、公売を実施し、大阪市北区の不動産会社SKハウジングが7億3千万円で落札した。同社の担当者は落札後、跡地利用について「再開発の方向性はまだ決まっていない」と述べた。
跡地は遊園地を運営していた会社が固定資産税を滞納し、市が13年に差し押さえていた。入金が確認されれば17日に売却が決定する。
市によると、跡地は市街化調整区域にあり、土地の用途は原則として学校や福祉関係といった公共性の高い施設に限られる。昨秋も公売を実施したが、厳しい用途制限もあり入札者が現れなかった。
奈良ドリームランドは1961年に開園。東京商工リサーチによると、来場者は一時、年間約160万人に達したが、大阪市此花区のユニバーサル・スタジオ・ジャパン開業(2001年)などの影響で来場者が伸び悩み、閉園した。
「自分が暮らす町」は全国で第何位?地域の特性が分かるWebサイトを公開
2015年1月27日
意外に難しい「地域の魅力」の比較
自分たちが暮らす町にどんな魅力があるか、すぐに思い浮かべることはできますか?
他の町と比べると、どんな特徴があるのでしょう。また、これから引っ越しをするとしたら、どんな町で暮らしてみたいですか?
例えば、「子育て環境が充実している町に住みたい」「病院が多く、医療が充実している町に住みたい」など、地域を探す時は、インターネットで情報を収集したり、市区町村が公表しているデータを参考にしたりする人が多いのではないでしょうか。
ところが、市区町村ごとの個別のデータを入手することはできても、他の地域と同じ指標で比較してみたり、複数の情報を多角的に検討してみたりといったことは、データが別々にあるため、なかなか難しいのが現状でした。
そこで富士通研究所は、環境や社会、経済など、さまざまな観点から地域の特性を発見できるツール「EvaCva(エヴァシーヴァ)」を、ICT業界で初めて開発しました。
市区町村を選ぶだけで病院数や雇用状況をランキング表示
「EvaCva」画面
「EvaCva」は、客観的で公平と考えられる政府統計など1200項目以上の公開データから、環境、社会、経済の視点で47項目の指標を作成し、全国1742の自治体の特性を見える化したものです。Webサイト上で自治体を選ぶだけで、統計データに基づく、CO2やごみ排出量、病院数、地域内総生産、雇用状況、平均寿命などの指標で、全国、および同じ人口規模の市区町村内でのランキングを表示できます。富士通研究所が開発したLOD(Linked Open Data)技術を適用したデータを公開しているため、様々なオープンデータや既存のデータとの組み合わせが容易で、自由な分析が可能です。
これにより、地域住民は、自分が今住んでいる町やこれから住みたい町について、「病院数は隣町と比べて多いかな」「地元に仕事はあるかな、雇用状況はどうだろう」などの情報を、他の地域と比較しながらWebサイト上で調べることができます。自分の住んでいる地域の特性を知ることは、生活の充実を図ることにつながるでしょう。これから引っ越しを考えている人や、新しく店舗や会社の立ち上げを考えている人なら、自分の要望に合った地域を多角的な分析で選定することが可能です。
また、全国の自治体がこのようなデータを活用すれば、地域の特性を多角的に把握し、課題を発見することができるようになります。これにより、地域の課題解決に向けた施策立案を通じ、地域の活性化や新たな市民サービスの提供など、地方創生につながります。
富士通は、「EvaCva」(http://evacva.net/)をWebサイトで公開し、一般の方が利用できるようにしています。公開は2015年12月末までを予定し、その間、ご利用いただいたお客様のご意見を参考に、機能拡充を図り、お客様とともに地域を活性化するイノベーションの創出を目指していきます。ぜひ、皆さんもWebサイトにアクセスして、自分が暮らしている地域にどんな魅力があるのか、再発見をしてみてください。
日本が誇るスーパーコンピュータ「京」が「Graph500」で再び世界第1位に
2015年8月6日
未来への扉を開くスーパーコンピュータ
豊かな社会の実現、よりよい未来のために、私たち人類は科学技術によって様々な課題の解決に取り組んできました。現在も地球環境や宇宙開発、医療などの分野で、科学技術による挑戦が進められています。人類が限界に挑戦し、未来への扉を開くための大きな力となるのが「スーパーコンピュータ」です。
これは、科学技術計算を主な目的とするコンピュータで、「とてつもなく高い計算処理能力を持つ」のが特長です。一般的なコンピュータでは解くことが困難な大規模で高度な計算を、短時間で処理することができるのです。
スーパーコンピュータが得意とする計算の一つが「コンピュータシミュレーション」。例えば、「地球規模での気候変動を解析する」「高温となる地球内部の構造を分析する」「宇宙創造の過程を探る」など、「規模が大きすぎる」「危険を伴う」「地球上ではできない」などといった理由で、今まで知ることが難しかった状況を、膨大な計算結果をもとにコンピュータ上に忠実に再現できます。これによって、極めて複雑な現象でも、詳細に検証することが可能となるのです。
スーパーコンピュータの発展により、日本の産業技術は新しいステージに乗り出していくことが期待されています。
地球上の全人口で17日間かかる計算をたった1秒で
富士通は、文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画のもと、理化学研究所と共同でスーパーコンピュータ「京(けい)」を開発、2012年6月に完成しました。
「京」の計算能力は非常に高く、1秒間に「10ペタ(10の16乗)=1京回」(10ペタフロップス)の計算が可能です。これは、地球上の全人口(70億人)が電卓を持って集まり、全員が24時間不眠不休で1秒間に1回のペースで計算を続け、約17日間かけてようやく終わるほどの計算です。「京」はこれをたった1秒でやってのけてしまうという、とてつもなく速い計算能力を持っています。
「京」がビッグデータ処理で再び世界第1位に
その「京」が2015年7月14日、ビッグデータ処理(大規模グラフ解析)に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングである「Graph500」において、世界第1位を再び獲得しました。
これは、理化学研究所、東京工業大学、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン、九州大学、富士通による国際共同研究グループによる成果です。「京」がGraph500で第1位となるのは、2014年6月以来のこと。大規模グラフ解析の性能は、大規模かつ複雑なデータ処理が求められるビッグデータの解析において重要です。今回、「京」が第1位を獲得したことで、ビッグデータ解析に関する高い能力があることが世界的に実証されました。
IoT(Internet of Things)は、2020年には、世界で年間約200兆円の新規市場を創出すると言われています。しかし、現場で発生する大量のデータはほとんど活用されていないのが現状です。これらのビッグデータを、スーパーコンピュータを用いることで、より速く、大規模に解析することができます。
ビッグデータを解析することにより、様々な未来が考えられます。例えば、ゲノム解析によって患者の命を救ったり、投薬効果を精密に予測するなど、効果的な医療につなげることができるかもしれません。産業の分野においては、全く異なる文化・慣習を持つ異業種同士が手を結ぶなど、新しい事業形態の出現も考えられます。その他にも、世界中の都市交通課題を解決したり、流通・地域・消費者をバリューチェーンで結ぶなど、ビッグデータ解析は、あらゆる業種において大きな可能性を秘めているのです。
私たちが直面している数多くの課題の解決には、世界中の英知を結集し、様々な分野において最先端の研究を加速することが不可欠です。今、スーパーコンピュータによって、様々なイノベーションへの扉が開かれようとしています。富士通は、スーパーコンピュータの開発を通じて、人と地球の豊かな未来の実現に挑戦し続けます。