伊藤美誠が3冠「思い切ってできたのが一番」“みうみま”対決制す 1 / 10
◆卓球 全日本選手権最終日(21日・東京体育館) ▽女子シングルス決勝 伊藤美誠(スターツ)4―1平野美宇(エリートアカデミー)
初めてシングルスの決勝に進んだ伊藤美誠(17)が、2連覇を狙った平野美宇(17)とのミレニアム世代対決を4―1で制し、初優勝を飾った。混合ダブルス、女子ダブルスと併せ、1960年度の山泉和子、14年度の石川佳純以来、史上3人目の3冠を達成した。
“みうみま”の宿命の対決は伊藤ペースで進んだ。第1、2ゲームとテンポよく得点を重ねて伊藤が取り、第3ゲームでは平野がミスを連発。0―0から伊藤が10連続得点を重ねるなど圧倒し、3ゲームを連取した。
苦しい展開となった前年女王の平野だが、第4ゲームは11―5で反撃。しかし、第5ゲームを11―6で制した伊藤が、初の頂点に輝いた。
優勝インタビューで伊藤は「3冠かかった試合だったが、思い切ってできたのが一番。ものすごくうれしい。(平野には)一昨年の全日本の準決勝で0―4で負けている。全日本の借りは全日本でしか返せないと思って、思い切っていった。去年(のシングルス)は結果がよくなかった(5回戦敗退)ので、何としても優勝したいと強い気持ちで臨んだ」と、最高の笑顔をふりまいた。
一方、連覇が夢散した平野は6回戦から3試合連続フルゲームを戦い抜くなど、苦しい戦いを勝ち上がってきた。「すごく残念だけど、ここまでこれてホッとした気持ち。全日本の前はあまり自信がなくて、優勝したい気持ちはあるけど、ここまでこれると思っていなかった」と、淡々と振り返った。伊藤に対しては「1年前に戦ったときよりすごく強くなっていて、対応できなかった。お互い切磋琢磨(せっさたくま)して決勝までこれてよかった。今度は自分が勝てるように頑張りたい」とその強さをたたえていた。