カリフォルニアで新たな火災、7000人避難 消防隊員死亡
カリフォルニア州北部ウィスキータウン近くで、カー火災によって燃え上がる木々(2018年7月27日撮影)。(c)AFP PHOTO / JOSH EDELSON
【7月29日 AFP】森林火災が続く米カリフォルニア州で今週、放火による新たな火災が発生し、28日朝までに同州南部の住民約7000人が避難した。同州のジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事は先に、他の場所で発生した火災への対応を支援するよう連邦政府に要請していた。
新たな火災はロサンゼルスの南東で発生したもので、「クランストン火災(Cranston Fire)」と呼ばれる。消火作業員2人が死亡した州北部での「カー火災(Carr Fire)」と並び、州内で発生している火災の中でも特に規模が大きい。
また13日に州北部で発生した「ファーガソン火災(Ferguson Fire)」では、州中部にある人気観光地、ヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)にも火の手が及び始め、同公園が一部閉鎖を余儀なくされたほか、消防隊員1人が死亡している。
米森林局(US Forest Service)によると、クランストン火災は25日に発生した。消防隊員1300人余りが消火に当たっているものの延焼が速く、約7000人が避難を強いられている。
クランストン火災をめぐっては、これを含む15件の放火容疑で32歳の男が逮捕された。
同州緊急対策室(Office of Emergency Services)は、「カリフォルニア州全体で火災の危険が引き続き増大している。家族や友人に避難の準備が出来ているかどうか確認し、用心すること」と警戒を促した。
同州知事室の声明によれば、ブラウン知事は27日、連邦政府に対し、「生命を救い、財産を守るため」の支援を求めた。同知事は軍用機の派遣や避難所向けの物資の提供を要請。また、カー火災が「制御不能」な勢いで拡大した州北中部シャスタ(Shasta County)郡の避難住民3万人のため、飲料水を供給するよう求めた。
州当局は27日、カー火災の消火に当たっていた消防隊員1人が死亡したと発表した。州森林保護・防火局(Cal Fire)はその数時間前、消火活動中の民間下請け企業のブルドーザー運転手1人が死亡したことを発表していた。(c)AFP