米アップルは3日午前(日本時間4日未明)、2001年にマック上の音楽管理ソフトとして導入された「iTunes(アイチューンズ)」を、今年秋に出る新マックOS「カタリナ」からは、なくすことを明らかにした。開発者向けの会議「WWDC」で発表した。

 iTunesは01年の登場以降、音楽だけでなく、ポッドキャスト、動画などの管理に機能が拡大される一方、iPhoneのデータをパソコン内にバックアップする機能も担ってきた。「カタリナ」ではiTunesが搭載されなくなり、その機能は「ミュージック」「ポッドキャスト」「TV」の三つのソフトに引き継がれる。ソフトを機能ごとに再編し、より使いやすくする狙いがある。すでにiPhone上では分かれていた機能が、マックOS上でも三つのソフトに分かれることになった。ただ、ウィンドウズOS向けに提供しているiTunesは引き続き提供されるという。

 ログイン前の続きiTunesは03年、音楽をダウンロードして購入する「ミュージックストア」機能を追加すると、若者を中心に幅広い消費者に浸透。創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は2000年代、その人気ぶりを発表会のたびに強調していた。

 当時、携帯音楽プレーヤーiPod」と、それをパソコン上で操作するiTunesは一体で大人気となり、アップルの再生を支えた。今回、18年間にわたり、マック上の代表的なソフトだったiTunesが役割を終えることになった。

 3日のWWDCで、同社はアップルウォッチ向けの新OS「ウォッチOS 6」を発表。iPhoneと離れていても時計だけでより独立して使えるようになる。また、iPad専用のOS「iPad OS」を初めて導入し、iPadの拡張性を高めるほか、プライバシー機能を強化したiPhone向けの新OS「iOS 13」も発表された。新OSは、いずれも今年秋に一般向けにリリースされる。