GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

東京オリンピック・男子5000m決勝

2021-08-14 21:45:36 | 日 記
東京オリンピック。印象に残ったもうひとつのレース、男子5000m決勝。
仕事柄仲良く付き合いのある複数の海外エージェントらの選手達が出るとあって高い関心を持ってレースを見ました。

優勝はウガンダのジョシュア・チェプテゲイ。記録は12分58秒15。
惜しくもオリンピック新記録には届きませんでしたが、上位4名が12分台というのはオリンピックのレースでは初。ペースメーカーなし、そして蒸し暑い天候の中、ペースの上げ下げを繰り返しながらのこの記録と勝利はまさに圧巻。
昨年は5000m、10000mで世界新記録を樹立。19年のドーハ世界陸上10000mでも優勝。まだ24歳という年齢からするとトラック長距離界ではチェプテゲイの時代が当分続きそうな予感。過去世界の長距離界で長きにわたり名を馳せたハイレ・ゲブレセラシエやケネニサ・ベケレ(共にエチオピア)に並ぶ存在になりそうです。
写真は2018年11月オランダ・ナイメーヘン15kレースで世界最高記録をマーク時。

Photo by Impress Running

チェプテゲイの国際レースデビューは2014年U20アフリカクロカン(7位)。同年5月インド・バンガロア10kで2位(28分24秒)に入った際、オランダ人エージェントのユリー・バンダ・ベルデンの目にとまる。翌年からベルデンとオランダ人コーチ・アディ・ルイターがウガンダ・カプチョルワに作った中長距離のトレーニング・グループに加わり活動。同グループをサポートするオランダの陸上マネジメント会社GSC(グローバルスポーツコミュニケーション)の中長期計画に基づいて強化を図っています。
ちなみにGSC社は東京オリンピック陸上では計19個(金8、銀6、銅5)を獲得。
写真は今年6月、コニカミノルタ陸上部・宇賀地強コーチが指導者研修のためオランダGSC社訪問時の一コマ。向って右からベルデン氏とルイター・コーチ。私とは10年以上の付き合いになるベルデン。オリンピック前の多忙な時期にもかかわらず今回研修も快く引き受けて頂き充実したプログラムを組んでくれました。
(※GSCやコニカミノルタ様の指導者研修のことはまたの機会に取り上げたいと思います)

Photo by Impress Running

そして今回5000m、2位にはカナダのモハメド・アーメド選手が入りました。
元々はソマリア出身のアーメド選手。カナダに移住後、アメリカの大学を経て卒業後は米オレゴンを拠点に活動するバウワーマン・トラッククラブ(BTC)でプロ選手としてのキャリアを積んできました。前回リオ・オリンピック5000mでは4位。そして今回念願のメダル獲得。
アーメド選手は近年BTCでトレーニングを積む日本人選手にもいつも明るく親切に接してくれる心優しい青年でもあります。そんなアーメド選手の今回銀メダル。指導するジェリー・シューマッカー・コーチもレース後、うれしそうに彼の勝利を称えていました。
写真は今年3月ポートランドにて遠藤日向選手(住友電工)らと練習するアーメド選手(先頭)。

Photo by Impress Running

オリンピック男子5000m決勝の全結果はこちら

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