GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

ポルトガルのレジェンド・ランナー

2014-03-30 23:00:02 | 日 記
先日リスボン・ハーフで訪れたポルトガル。
実はこの国にはそれこそレジェンドと呼ばれても過言ではない偉大なマラソン選手が
いました。
ちょうど30年前のロサンゼルス五輪男子マラソンで優勝したカルロス・ロペス。
私がTVで初めて見たオリンピックのマラソンレース。ロペス選手の走りに衝撃を
受けたのを今でも鮮明に覚えています。

ロペス選手は当時37歳。同レースで優勝候補に名前が挙がっていたのは日本の
瀬古選手、A・サラザール(米)、R・キャステラ(オーストラリア)、J・イカンガ-
(タンザニア)ら。
誰もロペス選手の優勝を予想していなかった中、暑さの中、五輪新記録(2時間09分
21秒)での勝利。
この記録はその後24年間、08年北京五輪でS・ワンジル(ケニア・2時間06分32秒)
に破られるまで五輪記録として残りました。
更に翌年4月のロッテルダム・マラソンでは2時間07分12秒の当時世界最高記録を
樹立。
この時彼は38歳。現在に比べ、シューズの性能や治療の技術も劣る中、この歳での
この実績はまさにレジェンドものです。

ポルトガルは人口約1000万人(日本の10分の1以下)の人口とそれほど大きな国
ではありませんが、過去にはロペス選手の他、トラック1万mの世界記録保持者F・
マメーデ、女子マラソンのロサ・モタ選手らが80年代には世界のメジャーレースで活躍
していました。

ロス五輪マラソンの動画はこちら
(後半部分編集版)

今現役で陸上をやっている選手の皆さんはおそらく初めて見る映像かと。
私世代の人には懐かしいレース。

ちなみにこのレースの結果は、
1 Carlos Lopes (POR) 2'09:21
2 John Treacy (IRL) 2'09:56
3 Charlie Spedding (GBR) 2'09:58
4 Takeshi So (JPN) 2'10:55
5 Robert de Castella (AUS)2'11:09
6 Juma Ikangaa (TAN) 2'11:10
7 Joseph Nzau (KEN) 2'11:28
8 Djama Robleh (DJI) 2'11:39
9 Jerry Kiernan (IRL) 2'12:20
10 Rod Dixon (NZL) 2'12:57
11 Pete Pfitzinger (USA) 2'13:53
12 Hugh Jones (GBR) 2'13:57
13 Jorge González (PUR) 2'14:00
14 Toshihiko Seko (JPN) 2'14:13
15 Alberto Salazar (USA) 2'14:19
16 Mehmet Terzi (TUR) 2'14:20
17 Shigeru So (JPN) 2'14:38
18 Ralf Salzmann (FRG) 2'15:29
19 Henrik Jørgensen (DEN) 2'15:55
20 Hussein Ahmed Salah (DJI)2'15:59

上位3人はいずれも優勝候補にも挙がっていなかったヨーロッパの選手。
ベスト10にケニア勢は1人。アイルランド人が2人。
一方エチオピアは不参加。あとオーストラリア、ニュージーランドの選手も
上位に顔を出すなど、最近の世界のマラソン勢力図とは大きく異なっている
のが分かります。


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