JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

バッタの立ち往生

2009年11月26日 | p-r

暖かい日が、昨日今日と続いています。こんくらいの陽気が一番良いんですが、またすぐ寒くなるんでしょうね。

昨日は、先日届いた『みしらず柿』をS君にもおっそわけしようと、彼の事務所に立ち寄りました。
「バブ、また写真のアップのしかた忘れちゃったぁ」
と、未だにブログ更新をよく理解していないS君に追加レクチャー。それでも続けようという意志はあるようで、まぁ進歩ですかね。(笑)

藤原泰衡は頼朝の威を恐れて、父、秀衡の遺言に背き、義経主従を衣川館に襲った。
ベベンベン
追い詰められた源義経、絶体絶命。
ベベンベン
家臣、武蔵坊弁慶が、義経をお堂に逃がしその前にすっくと立ちはだかった。
「我こそは義経の一の家臣、武蔵坊弁慶、この命尽きようともこれより先へは一歩たりとも通しはせぬぅぅぅぅ」
てなもんです。
ベベンベン
しかぁ~~し、そこは多勢に無勢、いかに豪腕弁慶といえども勝機の道は無し、雨霰のごとき矢が弁慶を襲う
「弁慶めぇ、あれほどの矢を受けようとも微動だにせぬ」
さらに攻撃しようとも状況は変わらず、恐る恐る近づいた泰衡の兵
「ひぇ~~~~!!」
なんと、弁慶は目を見開き仁王立ちのまま死んでおるではありませんか。
ベベンベン
世に言うこれが『弁慶の立ち往生』
主君を守り続けたその死に様は「史上屈指の名往生」と讃えられたのでありました。

えっ?何故に『弁慶の立ち往生』かって?
まっこれを見てください。

ちょっとピンぼけですが、S君の事務所の壁に一匹のバッタがとまっています。
じつはこのバッタ、脅かそうが何しようがピクとも動きません。そう、天国に召されたバッタなのであります。
「何をどう考えながら、こいつはこの壁で息絶えたのか・・・・」
S君曰く、
「それを想うとすぐに取って捨てる気にはどうしてもなれないのよ」
なんと一週間もそのままにしてあるんだそうで
「う~~ん、これぞ『バッタの立ち往生』ってか」

それにしても、どこから迷い込み、そして、何故に壁の途中で・・・・
ちゃんとエッチは済ませたんでしょうか、それとも生命としての最終目標は達せずに息を引き取ったのでしょうか・・・さぞかし無念でありましたでしょうねぇ。
いやいや、弁慶のごとく、何かをS君の魔の手から逃そうと、おとりとなって死んでいったのかもしれません。
・・・・・おもわず合掌(笑)

「ほんじゃまぁ、バッタの冥福を祈って、一杯どうかね」と私。
しかし、翌日飲み会があるとのことでむげに断られ、
S君には「一人じゃ飲みには行かない」と断言したんですが・・・・・
いつものバーで飲んだくれてしましました。
う~~ん、我が意志は、壁の途中で絶命したバッタにも劣るかもしれませんね。

さて、今日の一枚は、セシル・ペインです。
じつは私、彼のリーダー盤は今日のこれと「PATTERNS OF JAZZ」の二枚しか持っておりません。
これは、何故か縁が無かっただけで、ペインを嫌っているということではありません。いやむしろ好きなバリトン奏者だと思っています。

そういえば明日は彼の命日でしたねぇ・・・・さらにウイントン・ケリーとケニー・ドーハムが亡くなってから出されたアルバム、一曲目はキング牧師への追悼曲と、バッタの死から「死・死・死」とちょっと暗くなってしまいますが・・・・・
ともかく、ケリー、ドーハムの最晩年演奏が聴けるアルバムでもあります。
ドーハムが目立ってますよぉ(笑)

追悼曲で始まるこのアルバムは、その「MARTIN LUTHER KING,JR. ~ I KNOW LOVE」と「GIRL,YOU GOT A HOME」とのギャップ、静かなバラードから8ビートまで混じり込むファンキー全開の世界へ、ちょっと面白いですよね。
ペインが目立つのは「GIRL,YOU GOT A HOME」のほうかな。
あとは「オーソドックスなジャズ」てな感じなんですが、これはこれでよろしいんですなぁ(笑)

それと、このアルバムの変な楽しみ方としては「この楽器を誰が演奏してるんだろう」という、「ブラインド・リスニング」みたいな事もできるんでありまして、まっそれは聴いてのお楽しみですね。

ZODIAC / CECIL PAYNE
1968年12月16日録音
CECIL PAYNE(bs,as) KENNY DORHAM(tp) WYNTON KELLY(p) WILBUR WARE(b) ALBERT HEATH(ds)

1.MARTIN LUTHER KING,JR. ~ I KNOW LOVE
2.GIRL,YOU GOT A HOME
3.SLIDE HAMPTON
4.FOLLOW ME
5.FLYING FISH



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2 コメント

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同じ年代 (coffee winds)
2009-11-27 13:30:29
ウイントン・ケリーとケニー・ドーハムとあると、つい注目してしまいます。
前回の「マイルス」が69年ですから、同じ位の年代にいろいろな作品だ出ていたんですね。
今思い起こしますと分厚い時代だったんですね、60年後半は・・・
どうもバリトンは、白人奏者に目が行ってしまいます。
bsとasは、キーの使い勝手でしょうか?
器用な人なんですね。
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Coffee Windsさん (バブ)
2009-11-28 12:22:15
たしかにぶ厚い時代だったと私も思います。
・・・・でもそれは一方の目で見る偏見であるかもしれないし・・・・・
でも、私はあの時代が好き!
って、何言ってるか分かりませんね。(笑)

ぶ厚いだけに私もまだ出会っていない好演が数多くあるんだろうと、ついつい期待もしてしまいます。
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