彼岸の中日、秋分の日の午前中は青空に恵まれ、墓参りには絶好の日和でした。
春の彼岸と違い、秋の彼岸は何となく心落ち着くというか、大人の感じがするのは、これから訪れるであろう季節が予感させるものなのでしょうか?
空の写真を撮ったら、偶然トンボが写り込みました。
さぁ、そのトンボはどれでしょう?
正解者にはバブの熱い抱擁をプレゼント!(笑)
灯を消して 虫に聞き入る気落ちかな 心うつろに昨日今日
寝られぬ秋のいく夜さに 忘れもやらぬさび鮎の味
『さび鮎』というのは、いわゆる『落ち鮎』というヤツで、春の『若鮎』とは違い、卵でいっぱいになったお腹のあたりの色が茶色っぽい色になる、これを鉄の錆びた色にたとえての呼び名だそうであります。
この小唄が男性志向とするなら、『鮎』というのは女性のことでありましょうね。しかも『さび鮎』となればチャラチャラした若いおねぇちゃんじゃなくて、しっとりと落ち着いた大人の女性を連想させます。
生命力に満ち溢れた春の勢いもそれはそれで良いものですが、成熟を迎えた秋の落ち着きが・・・やっぱ、ええんじゃないでしょうか。あはは、これも歳のせいかな?
おっと、ここまで読んで、「あれ?バブは熟女好きか?」なんて、勘違いしないでくださいよ。
「あたしゃ少女以外ならそこそこ大丈夫、間口が広いんです。」
って、そうじゃなくて、秋の魅力は『熟』という一文字に隠されていると言いたいわけですよ。
つまり、春にはまだまだ若造だった様々なものが、一夏の経験を経て『熟』す。もちろんそこには春のような血気盛んさはなくとも、一皮むけた落ち着きがあって、それがまさにそれぞれの『熟』の姿であるというか・・・・・・
そう、それぞれっていうのが肝心なんですよ。春にはみんな同じような姿だったのが、経験の差で様々な味になる、姿になる、『熟』の魅力は個性なのかもしれませんね。
春は意気盛んに川を上っていった『若鮎』、それが様々な経験をして『さび鮎』となり川を下って行く、きっとそれぞれの個性の出た深い味になってるんでしょうねぇ・・・・いやぁ味わいたい。
えっ?私が言うとどうしても女性がらみの話に聞こえてしまうって?
失礼な!
「しかたないわよ、そう思われるような行動をづっとしてきたんだから、身から出た錆なの。まっそれもあんたのある意味『熟』個性なんじゃないの、すでに『熟』なんて通り越して『熟熟のグッチャグチャのシッワシワ』になっちゃってるけどね。」
「え~~~~~ん」
墓参りから帰ると、みんなはお昼に『おはぎ』を食べると言います。
「『饅頭怖い』じゃないけど『おはぎ怖い』の私はどうしたらいいの?」
「弁当でも買ってくれば」
何で休日の昼食までコンビニ弁当を食べなきゃいけないんでしょ?
えっこれも「身から出た錆」?
これじぁまるで『さび鮎』ならぬ『さびバブ』だぁ
お後がよろしいようで(笑)
さて、今日の一枚は、オリバー・ネルソンです。
ネルソンというと、どうしてもアレンジャーのイメージが先走るのは、おそらくは私だけではないと思います。
それは何故か?以前も言ったかと思いますが今日のテーマでもある『個性』が、プレーヤーのネルソンよりアレンジャーのネルソンの方に際だっていたからだと、私は思っています。そして、もう一つ「THE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH」があまりにインパクトが強すぎて、他を薄れさせたということもあるでしょう。
過去にも「SCREAMIN' THE BLUES」 「TAKIN' CARE OF BUSINESS」といったリーダー盤を紹介しましたが、たしかに印象は薄いですもんね。「SCREAMIN' THE BLUES」なんかドルフィーが参加しているから買ったみたなところがありますもん。(「MARCH ON, MARCH ON」のドルフィーのソロ、これがまたいいんですよねぇ)
今日のアルバムは、おそらくは初リーダー盤なのかな?強力なサイドメンを従えての一枚ということになります。
何度も言いますが、ここでも私はネルソンのプレーヤーとしての確実な『個性』を感じ取ることはできません。だけど、けして不快な一枚でもないんですねぇ(笑)
特にメロディアスに奏でる「WHAT'S NEW」なんて、ちょっとウットリ?
さらに、オリジナル4曲にはネルソンの作曲力の素晴らしさを納得させるものがあると思いますし、そのブルース感覚は「なるほどネルソン」と感心もします。(どうしてもこっち方面の才がやっぱり際立つのかなぁ?)
けなしているんだか褒めているんだか分かりませんが、サイドメンからいっても手持ち盤にされて損はない一枚だと私は思いますよ。
MEET OLIVER NELSON
1959年10月30日録音
OLIVER NELSON(ts) KENNY DORHAM(tp) RAY BRYANT(p) WENDELL MARSHALL(b) ARTHUR TAYLOR(ds)
1.JAMS AND JELLIES
2.PASSION FLOWER
3.DON'T STAND UP
4.OSTINATO
5.WHAT'S NEW
6.BOOZE BLUES BABY
おまけ、
今年もやはり聴きに行けなかった「東京JAZZ」昨晩からBSハイビジョンで抜粋ではありますが放送が始まりました。
先ほどまで、録画しておいた昨夜分を拝聴。
日野輝正の演奏に(じつは苦手なんですが)「あれ?けっこういいジャン」なんて思ったら、その後のロン・カーターに「あれ?やっぱこっちの方がいい」とか、思いたいほうだい。リスナーの気楽さですね。(笑)
ともかく、4夜連続の放送を楽しみに、最後は私なりの感想を書いてみようかと思っています。
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