寒いですねぇ、一昨日あたりまで異様に暖かかったが故になおさらなのかもしれませんが、足下から冷えてきて、いよいよ冬本番といった感じです。
人間「俺は他の人など関係ない、我が道を行く、これが信条よ」てな事を言う者にかぎって、知らず知らずに多くの人たちの影響を受けているものでありますが、私が知らず知らずに大きな影響を受けた方といえば、一昨日午後にお亡くなりになった加藤周一氏かもしれません。
世に知識人と言われる方は数多くいらっしゃいますが、加藤周一氏のように多方面で一流の知識を蓄えた方はそうそういらっしゃるものではありません。
戦中戦後医者として戦争の悲惨さと無意味さを体感され、多方面から自分自身をそして日本を客観的に捉える姿勢は「偏りすぎている」との批判を一蹴するに足りて余りある知識人であったと思います。
とか言いつつ、私が加藤周一氏に触れたのは、数冊の著書と朝日新聞の連載ものといったごく断片的なものにすぎません。
それでも、生涯訴え続けられた日本国憲法第九条の思想的意味や重要さは、私の心に届くものがありました。
心からご冥福を祈るとともに、田母神発言等々、何処か恐ろしい方向へ進むのではないかという危惧に真っ向から立ち向かっていただけたであろう人物が、また一人お亡くなりになったことに強く無念さを感じます。
加藤周一氏が立ち上げられた『九条の会』に参加されていたノーベル賞受賞者、益川教授は遠くストックホルムの地で、この訃報をどのように受け止めていらっしゃるのでしょうね。
小田実氏が逝かれ、加藤周一氏が逝かれ、時代は確実に変わって行くということなのでしょうか?
くしくも明日8日は、47年前、旧日本海軍が真珠湾攻撃を行ったその日、何が正しいかの結論は出ずとも、日本の歴史について、戦争について、そして日本国憲法第九条について語り合うことも必要でしょうし、加藤周一氏までの知識人になることはできないにしても、「内だけでなく外からも見る」といった大きな視野で、しかもしっかりした自身の考えを持てるような人間になれたら良いでしょうねぇ・・・・・・・
そんな偉そうなことを考えつつも、結局、いつもの日曜日となんら変化のない私。(進歩ねぇ....笑)『料理当番、本日の一品』です。
まずは「豆腐ステーキの気持ち中華餡かけ」(笑)
もう一品が揚げ物だったので、油を使わず豆腐は網焼きに、餡は炒めずに作りました。
てことで、揚げ物は「二種の揚げ団子」。
白い方は、蓮根をすり下ろして水気を絞ったものに、鶏肉のミンチ、黄身の元(あはは、卵の黄身をといてサラダ油を少しずつ加えながら混ぜ、マヨネーズ状にしたもの)を混ぜ、団子状にして片栗をつけ揚げたものです。
茶色の方は、鰯をおろして荒くたたき、ニンニク、生姜、大葉、ネギと少量の片栗を混ぜ、団子状にして揚げたものです。
色気を出して、ナンテンの実、紅葉なんぞを添えてみました。
私は、ほとんどその2品には手をつけず(一口ずつ味見はしましたけど)得意のモツ煮でぬる燗をいただきました。
さて、今日の一枚は、久しぶりですねぇバド・パウエルです。
面子を見ても分かるように、ヨーロッパ時代のライブ盤です。
この時期のバドは出来不出来が極端であったことで知られていますが、この日はなかなか調子の良かった日だったのではないでしょうか。
往年の迫力は無いものの、逆にギラギラ・バンバンしていないぶん、聴きやすい一枚であることはたしかです。
ただ、録音状況にはちと不満があって「ベースとドラムがもう少し前に出てきても良いんじゃないかなぁ」なんて思います。だって、この時ニール・ペデルセンはなんと16歳、今の石川遼君より年下だったんですよ。それがあ~た、バド・パウエルと共演って・・・・・・・
遼君が青木功プロとラウンドして得たものと、ペデルセンがバドと共演して得たもの、何処かに通じるものはあるんでしょうかねぇ?
いずれにしても凡人には計り知れない事なのでしょうけど。
ともかく、初期のバド・パウエルがどうにも苦手という方でも、素直に聴けるアルバムだと思います。
BOUNCING WITH BUD / BUD POWELL
1962年4月26日録音
BUD POWELL(p) NIELS-HENNING φRSTED PEDERSEN(b) WILLIAM SCHIOPFFE(dr)
1.RIFFTIDE
2.BOUNCING WITH BUD
3.MOVE
4.THE BEST THING FOR YOU
5.STRAIGHT, NO CHASER
6.I REMEMBER CLIFFORD
7.HOT HOUSE
8.52ND STREET THEME
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