大型連休(GW)真っただ中です。と書いたところで、沖縄地方が例年より5日早く梅雨入りしたと発表がありました。ということで、暦上は真っただ中でも2021年のGWは実質終わったと言えるでしょう。8郎的には宅シネマとビールしか癒しのない連休となりました(一応受験生なので仕方ありませんが)。梅雨入り前最後の青空に一人乾杯~。
今年も一応は家キャンに挑戦してみました。ベランダ、いや絶景テラスにチェアを設置し、アウトドア気分でビールを飲みます。でも、なんだかお供え物みたいですね(笑)。シーミー(清明祭)をしたことにしましょうか(てーげーではご先祖さまに怒られるぞ)。
ランチもアウトドア気分で家族3人ワイワイ作ろうかと、妻にお好み焼きセットを買ってきてもらったのですが、気づけば妻がキッチンで完成させていました(汗)。これで完全に普通のインドア昼ご飯です(笑)。でもおいしゅうございました。
家キャン初挑戦となった昨年はテント代わりのサンシェードまで設置したのですが、今年は8郎用の寝具マットを敷いたのみ。でもソファを片付けて窓を開けるだけでも、うりずんの心地よい風が吹き込んでくるので、アウトドア感が出てきますね。この風は梅雨前に神様がくれたプレゼントです。
うりずんの風にうとうとしていると、8郎家に生息する座敷わらしが8郎の出っ腹を枕にプレステを満喫していました(笑)。 こうやって甘えてくるのも来年までかな。
連休中のとある日、妻ら学童野球の仲良しお母さんメンバーが子どもたちを連れて読谷村の公園に遊びに行くことになりました。8郎はもちろん在宅。妻からLINEで送られてきた写真です。いい公園ですね。諸事情により公園名は明かせません。10郎も仲間たちと思い切り走り回ったそうです。
さて、一人になった8郎。かねてから見たかった映画に挑戦することにしました。2019年に大ヒットした韓国の最恐ホラー映画『コンジアム』(2019年、チョン・ボムシク監督)です。多くの映画紹介系Youtuberさんが「史上最高に怖い」と絶賛していたので気になっていました。いつかご紹介した『ヘレディタリー 継承』を上回るとのこと。ご覧になった方いますか? ホラー嫌いの妻と妖怪なのにビビりの座敷わらし(笑)にはとても見せられないので、一人になるチャンスを待っていたのです。TSUTAYAに取り置きがなかったので、仕方なくYoutubeシネマを初めて利用しました(高画質400円)。どこまでYoutubeに頼るばー。
勉強部屋を間接照明だけにして、第3のビールとさきいかを準備し、いざ開演。YoutubeなのでPC鑑賞です。
うわさにたがわぬ怖さでした! 役者さんたちが身に着けたウェアラブルカメラのおかげで、臨場感を出すことに大・大・大成功しています。視聴者も役者さんたちと一緒に〝世界7大廃墟〟とされる元精神病院コンジアムに入り込む感覚になります。それが大ヒットの最大要因ではないでしょうか。BGMもほとんどありません。暗い廃墟の中で聞こえる不気味な音こそが一番怖いということを教えてくれます。
『コンジアム』のジャンルはホラーですが、洋画スプラッターホラーによくある不必要な残酷描写など一切ありません。血しぶきなんて飛び交いません(36年前に小学5年生8郎が見た『死霊のはらわた』とは色合いが違います)。心理的な怖さを徹底的に追求しているのです。そういう意味でとても潔いホラーだと思います。国産ホラーの金字塔『リング』もよかったですが、身の危険を感じる怖さは『コンジアム』が格段に上ですね。ちなみに『リング』ですが、映画化される前にフジテレビでドラマ化されており、そっちの方が何とも言えない不気味さがあります。ドラマ版『リング』はおそらくこちら。Youtubeで発見しました。
『コンジアム』はストーリー的には何のひねりもありません。Youtuberたちが廃墟の中で幽霊?ゾンビ?に襲われ全員死ぬ、それだけです。エンディングにはあっけなく思われる方もいるでしょう。脚本も優秀な国産ホラーに比べると、映画的な評価は落ちるかもしれません。しかし、映画史上まれにみる臨場感がもたらす恐怖は、映画史に残るトラウマとして視聴者の深層心理にしっかりと刻まれることでしょう。まじ、怖いです。
役者さんたちもみなさん素晴らしかったです。特に、胸の谷間を強調するセクシー姉ちゃんの演技が最高でした。『ヘレディタリー』の女優さんも顔芸が絶賛されていましたが、こちらのセクシー姉ちゃん(名前まで検索せい)の恐怖顔はその上を行きましたね(映画の中でも評価されています。笑)。
ということで、この『コンジアム』には、シニカル映画評論家8郎にしては異例の90点を差し上げましょう!
8郎はこれまでの人生で、午前4時ごろに行う新聞配達のバイトを何度もしたことがありますが、この映画を見てしまってはもう自信がありません(笑)。配達途中の暗がりに後姿で立っている女性がいたらどーすんだ! その女性が振り向きざまに黒目ビートボックスしたらどーすんだ! その時8郎は新聞と社会的責務を投げ捨てて逃げ去ることでしょう。。。
ご参考までに、『コンジアム』はじめ、映画を探す際に8郎が参考にしているチャンネル2つを紹介します。特に『Tyler(タイラー)チャンネル』はおすすめです。Tylerさんは表現が的確で言葉のセンスがいいですね。この人が勧める映画にハズレはないですね。
お次は『ゆっこロードショー』です。ゆっこさんは『コンジアム』について「あまりに怖くて途中で断念。もう一生観ない」だそうです!
完全に余談になりますが、廃墟、と書いていてふと思い出しました。
沖縄で一番有名な廃墟といえば、中城城址の隣にたたずんでいた「中城高原ホテル」ですよね。沖縄が日本に復帰した1972年に建設されたものの数カ月で閉業し、その後40数年間放置されたいわくつきの廃墟でした。2年前に取り壊されて、跡地は公園の一部になっているそうです。実は8郎も10年ほど前、仕事で近くまでいったついでに立ち寄ってみたのですが、あまりの殺伐さに入館5メートルほどで引き返してしまいました(笑)。青空の下、中城湾を見下ろす絶景が拝めるのにも関わらず、殺意ある落書きや物陰の暗さなどに「ここはヤバい」という気がぷんぷん漂っていたからです。ハッキリ言って映画のコンジアムより霊気が漂っていました。夜行くのはあまりに危険ですね。冒険好きな若い方たち、廃墟めぐりは事件に巻き込まれる可能性もあるので絶対にやめましょうね。Youtubeで我慢しましょう(とYoutuberを煽るのもよくないですが)。「中城高原ホテル」に関するYoutubeチャンネルを発見したので参考までにご紹介します。
ドローンで撮影したチャンネルもあります。完成していたら美しいホテルだったことでしょう(建築基準法違反だったようですが)。
【補足】怖い廃墟として有名だったとはいえ、建設当時は日本復帰という激動の時代だっただけに、沖縄の復興を夢みて建てられたに違いありません。その混乱の時代、生きざまを表した一種のモニュメントが消えてなくなったというは、なんだか寂しいですね。
完全な余談から、映画の話に戻ります。趣向が別世界になりますが、あと1本紹介します。『火垂るの墓』と並ぶ邦画戦争アニメの傑作『この世界の片隅に』(2016年、片淵須直監督)です。
原爆が落とされた広島県を舞台に当時を生き抜いた「すず」という女性の人生を通して、戦争の悲惨さと人間の尊厳を訴えています。ネット評にある通り、戦争について「反対」もしくは「賛美」するだけの両極端の戦争映画ではありません。戦争という極限の状態でも、その時その時を一生懸命生きた女性を描くことで、人間の美しさ、強さを描いていると思います。邦画なので絵もきれいです。時代を言い訳に自分の人生をあきらめなかった「すず」の愚直とも言える生き方に、学ぶことも多いですね。
しかし副鼻腔に悩む8郎。クライマックスの原爆のシーンで不覚にも眠ってしまったので(こら)、これ以上偉そうにこの映画を語るのはやめておきますね。8月の終戦記念日前後にもう一度見てみたいものです。おすすめです。
勉強に充てると誓ったこの大型連休に、このような駄文かつ長文のブログを2回も更新してしまったことを猛省する47歳11カ月+αです。これから勉強するので、今日はこれにて。