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Fortress Around Your Heart

UK 出身のバンド、ポリス(The Police)の中心人物だった、スティング(Sting)。

スティングの才能の凄さは、今さら改めて言うまでもない。
が、最初からいきなりソロでデビューしていたら、果たしてどうだったか。
ソロアーティスト・スティングの成功は、ポリスの伝説と切っても切れない関係にある。

そんなポリスの活動期間は、花のように短かった。
1978年のアルバム 「Outlandos d'Amour」 でデビューし、ラストアルバムとなった1983年の 「Synchronicity」 まで、たったの5年間だった。

1978年 「Outlandos d'Amour」
1979年 「Reggatta de Blanc」
1980年 「Zenyatta Mondatta」
1981年 「Ghost in the Machine」
1983年 「Synchronicity」

ポリスは、ラストアルバム 「Synchronicity」 でひとつの頂点を極めた。
ポリスでやれることは、「Synchronicity」 ですべてやり尽くした。
ポリスの5年間のディスコグラフィーを振り返ると、そんな印象を受ける。

ポリスのほとんど全ての曲を作詞作曲したのが、スティングだった。
アンディ、コープランド名義の曲もいくつかあるが、「孤独のメッセージ」、「見つめていたい」 など、ポリスの有名なヒット曲はすべてスティングが単独で書いた。
スティングの才能と活躍が、ポリスの9割方の原動力だったように思う。

「Synchronicity」 をリリース後、明示的アナウンスがないまま、ポリスは解散状態になる。
そして、スティングはソロ活動に入り、次々とアルバムを発表する。
その溢れ出る才能を見せつけられると、ポリス解散は必然だったのかと思わせられる。

1985年 「The Dream of the Blue Turtles」
1987年 「... Nothing Like the Sun」
1991年 「The Soul Cages」
1993年 「Ten Summoner's Tales」
1996年 「Mercury Falling」

自分は、↑ここまでのスティングのソロアルバムを、CD を買って真面目に聴いた。
作風は、後年になればなるほど、よりアーティスティックになっている感がある。
「The Soul Cages」、「Let Your Soul Be Your Pilot(魂のパイロット)」 など、歌詞やタイトルを思い浮かべるだけでジワッときてしまう、思い出の曲がたくさんある。



が、やはり何といっても、1985年の 「The Dream of the Blue Turtles」 だ。
80年代洋楽が心のふるさとである人間として、あのアルバムは忘れられない。
同アルバムからは当時、↓これだけのシングルがヒットし、PV がオンエアされた。

「If You Love Somebody Set Them Free」
「Love is the Seventh Wave」
「Fortress Around Your Heart」
「Russians」

個人的には、3rd シングル 「Fortress Around Your Heart」 が最も記憶に残っている。
にじり寄っていくカメラを、瞬きひとつせずにガン見して歌う様子。
サビのコーラスに入る直前、ズバン!と右腕を突き上げるアクション。
当時高3だった自分は、深夜の MTV でこの PV を見るたびに、↑これを真似て遊んでいたw
「Fortress Around Your Heart」 は、曲も PV も懐かしく思い出深い。



時は隔てて、2007年。
世界中を歓喜させた30周年記念ワールドツアーで、ポリスは(一時的に)復活した。
そのツアー映像を見て、スティングの様子が昔とほとんど変わっていないのに驚いた。

あれからさらに10年が過ぎ、現在65歳のスティングだが、2016年の最新アルバム 「57th & 9th」 の PV や、ライブ映像などを見ると、やはり以前とほとんど変わっていない。
「Fortress Around Your Heart」 の PV の頃と、ほとんど違わないと言っていいくらいだ。
スティングには昔からサイボーグのイメージがあるが、いまだ全く衰え知らずだ。
感心するしかない。

Sting - Fortress Around Your Heart (Option Two)
https://www.youtube.com/watch?v=OiPiRKbNCWY
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