学習療法を始めてみませんか。
「くもん学習療法」参加のご案内
ご家族の皆様には、当施設の運営に深いご理解を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、特別養護老人ホーム ハピネスあだちでは、2010年8月より認知症の予防および維持・改善を目的とする「くもん学習療法」を導入しております。
すでに一度ご案内をしましたが、あらためてご家族の皆様にその概要をご案内させていただき、ご希望をお聞きしたいと存じます。
くもん学習療法に関心をお持ちいただけましたならば、ご利用者様の学習療法参加をお考えいただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
これまで認知症に伴う高齢者のコミュニケーション能力や身辺自立能力の衰えを改善させる療法が数多く提唱され、実践されてきました。しかし、いずれも経験則によるもので、残念ながら科学的、客観的に効果が証明されたものはありませんでした。
そのような中、日本における脳科学の第一人者である東北大学の川島隆太教授は、認知症の症状の多くが大脳の前頭前野と呼ばれる部分の働きと深い関係があることに着目しました。そして教授をリーダーとする共同研究チームによる実験の結果、読み書きや簡単な計算とコミュニケーションが最も前頭前野を活性化させることを発見しました。
実際の効果を科学的に確認するため、平成13年から福岡県大川市の高齢者介護施設で認知症高齢者の方々に読み書き・計算の学習をしていただきました。さらに、平成15年からは宮城県仙台市の施設でも同様の実験が行われました。
いずれの施設でも、会話ができるようになった、オムツがいらなくなったなどの変化が多数見られました。そして、脳機能の改善を見る検査の結果からは、科学的に効果性を証明するデータが得られました。
この方法は「学習療法」と名づけられ、多くの介護施設で採り入れられるようになるとともに、認知症の予防にも応用されるようになっております。導入中の「くもん学習療法」は、川島教授の共同研究者である、くもん学習療法センターが開発した教材、支援法を用いるものです。当施設の担当スタッフが同社による研修を受講し、正しい方法で実施しますので、安心してご参加いただきたいと存じます。
1.学習療法導入の目的と実施方法
当施設の介護サービス利用者の方々に、学習療法を実施することによって、日常生活動作(食事・着替え・排泄・入浴など身の回りの動作)の維持・改善を図りたいと考えております。
学習療法は週3~4回、1回30分程度、日常のケアに組み込んで当施設のスタッフがサポートして実施いたします。一人ひとりのレベルに合わせた、楽に学習できる読み書き・計算の教材を用いておこないますので、勉強というよりは、「頭の体操」として、ご利用者様にも楽しんで頂ける内容となっております。
2.期待される効果
既にくもん学習療法を実施している施設では、このくもん学習療法によって、認知機能、コミュニケーション機能、身辺自立機能の維持・改善が見られた方が多数いらっしゃいます。しかし効果の程度や効果が現れるまでの期間には個人差があり、必ずしも全ての方に効果が見られるものではないことを予めご承知ください。
なお、学習には薬品や器具を用いませんので危険性は無いと考えられております。
3.学習療法の申込みと撤回
この学習療法に参加されるかどうかは、ご本人様およびご家族の方の自由です。参加申込後の撤回は自由ですので、いつでも遠慮なくお申し出ください。
学習開始後の中止もご自由です。
4.学習に必要な費用
ご参加者には、学習費として月額2,500円(学習費 2,100円.教材費400円)をご負担いただきます。途中で中止したい場合は遠慮なくお申し出ください。翌月より学習費用はかかりません。
5.学習期間
期待される効果を得るためにも医師による中止指示があった場合などを除き、できるだけ長く継続いただきたいと存じます。
以上、学習療法についてご理解いただき、参加を希望される方は、「学習療法参加申込書兼承諾書」に記名・捺印のうえ、ご提出いただきます。一度下記担当窓口までお問い合わせいただきますようお願いいたします。
なお、参加申し込みをいただいた場合でも、学習が可能か施設にて最終的に判断をさせて頂きます。また、学習開始時期につきましては導入準備の都合により、お一人お一人異なることを予めご了承お願いします。学習の可否及び開始時期が決定次第、担当より事前に連絡を差し上げます。
掲載写真は職員の学習指導者養成研修風景です。
☆ ご不明な点、詳細につきましては下記までお問い合わせ下さいますようお願いします。
特別養護老人ホーム ハピネスあだち
事務マネージャー 佐藤 康一郎
℡ 03-5839-3630