世界のニュース トトメス5世
2017年05月13日17:30
北京で「一帯一路」首脳会議 金は無いが大国外交
過去の浪費の結果、公的債務はGDP比250%以上、外国からの借金でドルを調達している
華やかな中国の実態
中国は5月14日に北京で「一帯一路」国際協力サミットを開催し、30カ国の代表が参加します。
日本からは自民党随一の親中派有力者である、二階幹事長が参加します。
二階氏は過去に頻繁に北京を訪問し、中国共産党とのパイプになり、日本で親中活動を行っている。
それをスパイ活動と呼ぶか日中友好に尽くしていると取るかは、人それぞれでしょう。
中国は自国を中心に巨大経済圏を構築しようとしており、新シルクロードや一帯一路と呼んでいる。
西は欧州、アフリカ大陸、アラブ諸国、アセアン、もちろん日本も統合し、中国が超大国として君臨する。
この構想が発表されたのは2014年11月で、既に北京五輪の熱気は醒め、中国の経済成長率は毎年下がっていました。
中国は国内で毎年100兆円以上もの公共事業を行ったが成長率は低下し続け、2017年は6.5%成長が予想されている。
成長率が下がったのに公共事業費は拡大したので国家債務が膨れ上がり、対GDP比250%超の公的債務があると、欧米の経済メディアは報道している。
公共事業や国家支出による経済拡大は、ある種の注射と同じで過剰に投与すると加速度的に効果が無くなってしまう。
中国は公式発表で年間60兆円以上成長しているが、公的債務は年間300兆円以上のペースで増加している。
つまり300兆円使ってたった60兆円しか成長していないわけで、日本共産党や民進党なら「政権交代が必要だ」と叫ぶでしょう。
実態がなくなる新シルクロード
公的債務がGDPの300%に達しようとしているのに、一帯一路とは何なのかと言えば、国内にはもう投資できないので外国に使おうという事です。
中国と周辺国を鉄道や道路でつなげば膨大な投資が必要になり、工事を行えば中国は経済成長できます。
その為には外国、特に欧米などから資金を集める事が重要で「欧米の金を投資させて中国が経済成長しよう」という計画です。
中国国内のあらゆる事業を見てわかるとおり、採算性とか事業性は考慮されず、まず工事を行う事が優先されます。
例え乗客が居なくても高速鉄道を作るし、住民が居なくても砂漠に100万人都市をポンと作るのが中国です。
そんな中国に投資する投資家なんか居る筈がないと思いきや、北京には金の臭いを嗅ぎつけた連中が世界から集まっています。
一帯一路会議では20兆円とも50兆円とも言われる投資が発表されると予想されていて、参加者は金を掴みたいと考えている。
問題はその数十兆円を誰が出すのかという点で、中国が大盤振る舞いするのかが注目されています。
2014年に華々しくスタートした一帯一路だが、2016年は周辺国への投資が大幅に減少した。
英経済紙によると2016年は前年比2%減、2017年はこれまでで前年比17%減という酷さで、中国は投資を引き締めている。
一帯一路対象国への中国の直接投資は、世界全体への9%にすぎず、これは一帯一路以前とあまり変わっていない。
しかも中国が多くの投資をしたのは砂漠の貧困国ではなく、既に発展しているアセアン諸国などが主だった。
お金を誰が出すのか?
中国は今後5年間で最大1500億ドル(約17兆円)を投資する方針だと言われている。
だがこれは「最大」なので年間では300億ドル(3兆円+)でしかも対象国は53カ国もあるから、1カ国当たり600億円というところです。
しかもこれは民間投資や貸出金、取引金額などの合計なので、中国政府の支出はその数分の1にとどまる。
例えば中国は習近平が2015年にイギリスを訪問したときに、「7兆円投資」を発表したが、ほとんど実行されていない。
中国がイギリスに原発を建設する計画や、イギリスの都市開発、アストン・マーチン買収、ロンドンタクシー買収など多岐に渡っていた。
原子力発電所が1.1兆円、石油・ガスの輸入が2.2兆円、不動産開発が1兆円、残りの約3兆円は企業買収や貿易取引だった。
よく考えると以前から決まっていた事や、単なる貿易取引やビジネス案件が多く、原発建設の押し売りに至っては迷惑でしかない。
2016年に一帯一路53カ国に中国が行った直接投資額は約150億ドルで、新たに表明する金額は年300億ドルなので2倍になる。
年間数百億円も国内で投資している中国にとってははした金に見えるが、外国での投資はドルで行わねばならない。
人民元で受け取る国もあるかも知れないが、人民元では欧米で買い物できないので、受け取っても困ってしまう。
中国は今、資本流出と外貨準備減少に苦しんでいて、外貨準備の大半は油田や鉱山なので使えるドルを持っていません。
中国が外国で巨額投資するには欧米や日本で借金するしかなく、対外債務の増加を招く。
中国は既に対外債務が資産を上回る「純債務国」に転落している疑いが、極めて強い。
一帯一路には500兆円もの資金が必要で、中国は欧米や日本が一帯一路に投資するのを望み、盛んに働きかけている。
自民党の二階幹事長が調子のいい約束をしてこなければ良いのだが、「中国に戦後の謝罪をしよう」などと言い出しかねない。
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2017年05月13日17:30
北京で「一帯一路」首脳会議 金は無いが大国外交
過去の浪費の結果、公的債務はGDP比250%以上、外国からの借金でドルを調達している
華やかな中国の実態
中国は5月14日に北京で「一帯一路」国際協力サミットを開催し、30カ国の代表が参加します。
日本からは自民党随一の親中派有力者である、二階幹事長が参加します。
二階氏は過去に頻繁に北京を訪問し、中国共産党とのパイプになり、日本で親中活動を行っている。
それをスパイ活動と呼ぶか日中友好に尽くしていると取るかは、人それぞれでしょう。
中国は自国を中心に巨大経済圏を構築しようとしており、新シルクロードや一帯一路と呼んでいる。
西は欧州、アフリカ大陸、アラブ諸国、アセアン、もちろん日本も統合し、中国が超大国として君臨する。
この構想が発表されたのは2014年11月で、既に北京五輪の熱気は醒め、中国の経済成長率は毎年下がっていました。
中国は国内で毎年100兆円以上もの公共事業を行ったが成長率は低下し続け、2017年は6.5%成長が予想されている。
成長率が下がったのに公共事業費は拡大したので国家債務が膨れ上がり、対GDP比250%超の公的債務があると、欧米の経済メディアは報道している。
公共事業や国家支出による経済拡大は、ある種の注射と同じで過剰に投与すると加速度的に効果が無くなってしまう。
中国は公式発表で年間60兆円以上成長しているが、公的債務は年間300兆円以上のペースで増加している。
つまり300兆円使ってたった60兆円しか成長していないわけで、日本共産党や民進党なら「政権交代が必要だ」と叫ぶでしょう。
実態がなくなる新シルクロード
公的債務がGDPの300%に達しようとしているのに、一帯一路とは何なのかと言えば、国内にはもう投資できないので外国に使おうという事です。
中国と周辺国を鉄道や道路でつなげば膨大な投資が必要になり、工事を行えば中国は経済成長できます。
その為には外国、特に欧米などから資金を集める事が重要で「欧米の金を投資させて中国が経済成長しよう」という計画です。
中国国内のあらゆる事業を見てわかるとおり、採算性とか事業性は考慮されず、まず工事を行う事が優先されます。
例え乗客が居なくても高速鉄道を作るし、住民が居なくても砂漠に100万人都市をポンと作るのが中国です。
そんな中国に投資する投資家なんか居る筈がないと思いきや、北京には金の臭いを嗅ぎつけた連中が世界から集まっています。
一帯一路会議では20兆円とも50兆円とも言われる投資が発表されると予想されていて、参加者は金を掴みたいと考えている。
問題はその数十兆円を誰が出すのかという点で、中国が大盤振る舞いするのかが注目されています。
2014年に華々しくスタートした一帯一路だが、2016年は周辺国への投資が大幅に減少した。
英経済紙によると2016年は前年比2%減、2017年はこれまでで前年比17%減という酷さで、中国は投資を引き締めている。
一帯一路対象国への中国の直接投資は、世界全体への9%にすぎず、これは一帯一路以前とあまり変わっていない。
しかも中国が多くの投資をしたのは砂漠の貧困国ではなく、既に発展しているアセアン諸国などが主だった。
お金を誰が出すのか?
中国は今後5年間で最大1500億ドル(約17兆円)を投資する方針だと言われている。
だがこれは「最大」なので年間では300億ドル(3兆円+)でしかも対象国は53カ国もあるから、1カ国当たり600億円というところです。
しかもこれは民間投資や貸出金、取引金額などの合計なので、中国政府の支出はその数分の1にとどまる。
例えば中国は習近平が2015年にイギリスを訪問したときに、「7兆円投資」を発表したが、ほとんど実行されていない。
中国がイギリスに原発を建設する計画や、イギリスの都市開発、アストン・マーチン買収、ロンドンタクシー買収など多岐に渡っていた。
原子力発電所が1.1兆円、石油・ガスの輸入が2.2兆円、不動産開発が1兆円、残りの約3兆円は企業買収や貿易取引だった。
よく考えると以前から決まっていた事や、単なる貿易取引やビジネス案件が多く、原発建設の押し売りに至っては迷惑でしかない。
2016年に一帯一路53カ国に中国が行った直接投資額は約150億ドルで、新たに表明する金額は年300億ドルなので2倍になる。
年間数百億円も国内で投資している中国にとってははした金に見えるが、外国での投資はドルで行わねばならない。
人民元で受け取る国もあるかも知れないが、人民元では欧米で買い物できないので、受け取っても困ってしまう。
中国は今、資本流出と外貨準備減少に苦しんでいて、外貨準備の大半は油田や鉱山なので使えるドルを持っていません。
中国が外国で巨額投資するには欧米や日本で借金するしかなく、対外債務の増加を招く。
中国は既に対外債務が資産を上回る「純債務国」に転落している疑いが、極めて強い。
一帯一路には500兆円もの資金が必要で、中国は欧米や日本が一帯一路に投資するのを望み、盛んに働きかけている。
自民党の二階幹事長が調子のいい約束をしてこなければ良いのだが、「中国に戦後の謝罪をしよう」などと言い出しかねない。
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