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在米韓国人が恐れる国外追放が現実に、“ささいな違反”で逮捕相次ぐ

2017-07-14 18:04:01 | 日記
在米韓国人が恐れる国外追放が現実に、“ささいな違反”で逮捕相次ぐ

韓国ネット「さすがトランプ大統領!」「僕らは米国に片思いしてるだけ」

Record china

配信日時:2017年3月5日(日) 18時10分

2017年3月3日、韓国・YTNテレビは、トランプ大統領の下、不法滞在者・移民の追放政策が進められている米国で、韓国人らが恐れる米国からの強制追放がいよいよ現実に起こり始めていると伝えた。

米国国内ではこのところ不法移民に対する取り締まりが一段と厳しくなり、長年米国に暮らしてきた一家全員が国外追放処分となる例も出ている。

在米韓国人も例外ではなく、現地からの報告によると、ジョージア州だけですでに5人の韓国人が逮捕され、追放手続きが進んでいるところだ。

その内訳は、「取るに足らない」(YTN)犯罪で有罪判決を受け執行猶予中だった20〜30代の男2人と不法入国を試み拘束された女1人、スピード違反で捕まった男1人、そして交通事故被害を届け出た男1人という。

在アトランタ韓国総領事館のチョン・ヨンウォン領事は特に最後の一例について、「後続車にぶつけられた交通事故被害者だ。

だから通報したのに、出動した地域警察が(被害者の)身元を調べたら不法滞在者だと分かった」といきさつを説明、警察の理不尽な対応に不満をにじませた。

また記事は「殺伐とした雰囲気の中、移民法専門の弁護士すら彼らの事件を引き受けようとせず、事実上、解決の方法がない」とし、

「自分の身を守ることだけが生きる道」という雰囲気が米国の移民社会を覆っていると伝えた。

韓国のネットユーザーはこれに多数のコメントを寄せているが、不法移民に同情する記事の論調には反対意見が多いようだ。

コメント欄には

「韓国人であっても、不法滞在したら追放されて当然」

「韓国の不法滞在者も追放すべき。合法より違法の人の方が多いはず」

「犯罪者は韓国にしろ米国にしろ追放しなきゃ」と至極まっとうな意見が並ぶ。

他には「さすがトランプはカッコいい!」

「見習うべき政策だね」と政策を称賛する声や、

「米国で韓国人に何か特権があるとでも思ってるの?僕らは米国に片思いしてるだけ。米国は徹底して自国の利益を優先してる」

「THAAD(高高度防衛ミサイル)配備を決めても、米国からは何のお返しもないね」など、米国に対する複雑な感情を吐露するコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)

危機の現代・起亜車…内需不振に米国・中国市場でも揺れる

2017-07-14 17:39:36 | 日記
韓国経済.com

韓国経済を中心に北朝鮮・中国・台湾・日本そしてアメリカの経済状況を説明するサイトです。

危機の現代・起亜車…内需不振に米国・中国市場でも揺れる

韓国完成車業界をリードしている現代・起亜車が大きく揺れている。

内需販売量が後退しているなか、世界最大の自動車市場である米国と中国でも不振に陥っているためだ。

相次いだ不振に一部では現代・起亜車の製品競争力が落ちているのではないかとの懸念も出ている。

12日、業界によると、6月現代車と起亜車は中国でわずか3万5000台、1万7000台余りを販売した。

現代・起亜車全体では5万2000台で、昨年6月に比べて63%急減した。

現代・起亜車は中国の「THAAD(高高度防衛ミサイル体系)報復」が本格化した3月からずっと前年より50%以上の販売減少率を見せてきた。

3月には52.2%が減り、4月65.1%、5月65.1%、6月63%の減少率となった。

業界ではこのような減少傾向が続けば、現代・起亜車が今年中国市場での販売目標に掲げていた195万台(現代車125万台、起亜車70万台)達成は現実的に難しいものと見ている。

現代・起亜車は2番目に大きい市場である米国でも力を失っている。

現代車は先月、米国で5万4507台を売って昨年同月より販売量が19.3%も急減した。起亜車も先月、計5万6143台を販売して10%以上減った。

現代・起亜車全体では11万台余りが売れて15%ほど減った。これで上半期における現代・起亜車の総販売量は64万2096台で、昨年より8.6%が減少した。

業界は現代・起亜車の米国市場での不振の原因として主力モデルが古くなったという点を挙げている。

これにフリートの販売縮小も影響を与えたものと分析している。フリート販売は役所や企業、レンタカー会社などを対象に大量販売する方式だ。

割引幅が大きくて乗用車販売が主となって収益性が低い。

そのため、現代・起亜車は今年上半期に米国内フリート販売をそれぞれ前年より30%、20%減らした。

主要市場で振るわないことで現代・起亜車の世界業界ランキングも下落が避けられない見通しだ。

これに先立ち、米国経済紙フォーブスが市場分析会社「JATO Dynamics」の資料を土台に分析した結果によると、

現代・起亜車は5月、全世界自動車販売台数(52万5790台)が前年同期より17%減少して6位に落ちた。

これに比べてフォード自動車は同期間の販売量を8%増やして5位(54万9012台)に上昇した。

http://japanese.joins.com/

【管理人 補足記事&コメント】

トルコ工場で初めて現地生産を行ったのを皮切りに、徐々に海外生産の割合が増加。

2010年には海外生産能力が国内生産能力をはじめて追い抜き、2012年には海外生産割合が56.7%を超えた。

米国市場は、2008年に発生したグローバル金融危機の直撃弾を受けて1,319万台に販売台数が急減、2009年は1,040万台まで販売台数が減少した。

産業需要の減少によりGM、クライスラーなど米国自動車メーカーは構造調整をより強力に推進した。

しかし、2010年には、金融危機以後萎縮したSUVとピックアップなど小型商用車の販売台数が再び増加し、5年ぶりに増加傾向に転じた。

2011年と2012年も低金利基調が長期化し、信用条件の緩和と交替需要が続いた。

2013年1~6月には、前年同期比7.5%増の778万9千台が販売された。

住宅価格の上昇、雇用指標の改善により肯定的な消費心理が拡散しており、原油価額の安定で小型商用車の需要が拡大している。

景気回復傾向を反映して米国メーカー中心のピックアップとCUVの需要が各々16.2%、14.7%増加し好調を見せた。

組織としては形はしっかりしている。一方で数年前から低迷の余波を見せ、今年から大低迷となった現代自である。

現代自内部の人材能力との指摘もある。日本企業とのつながりの度合いは組織形態にも表れている。

現代自などは一見シンプルで日本的な要素を含んだ組織に見えるが、ヘッドハンティングした人材が幹部となる一方で、支えてきた工場幹部の日本人技術者は減少し工場管理と指導力に陰りが見え、数年前から韓国人特有の自己都合が表れ始めている。

マーケティングにおけるデザイン設計を持ち味としてきた現代自を支えてきたのは、製造技術における人材の統制であるから、これが崩れれば、組織の指導力が崩れ、製造工程が乱れるわけで、当然品質低下となる。

製造における強い指導力が薄れ、自動化に頼りすぎて、自動化設備の管理まで低下したのでは、車の形は出来ても、中身の品質は鳶しい状態となる。

一度信頼を失えば、品質低下の場合は取り戻すのは難しい。

トヨタが事業部への移行とともに品質保証部門を解散した結果、品質低下となり、品質保証部門や品質保証人員を増やしたが、本来の品質保証部門ノウハウ復活にはまだ時間がかかる。

所得が追いつかない韓国の家計負債・・・

2017-07-14 17:13:39 | 日記
韓国経済.com

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所得が追いつかない韓国の家計負債・・・

「韓国は家計負債が急増するのに所得はこれに追いつけない傾向が数年にわたり続いている。

一部貸出者はこうした状況を持ち堪えるのが難しいという点は自明だ」。


米プリンストン大学経済学科のアティフ・ミアン教授の指摘だ。著書『ハウス・オブ・デット』で知られるミアン教授は28日に金融研究院が開催した家計負債国際カンファレンスに参加した。

ミアン教授は家計負債の急増が景気低迷につながりかねないと警告した。

彼は「人々の過度な楽観と動物的本能で貸出を受ける形態により景気下降速度が速くなる恐れがある。

家計負債の増加は中長期的に景気に否定的」と指摘した。現在の韓国の家計負債急増に対しては懸念とともに延滞者と脆弱貸出者のための対策準備を強調した。

ミアン教授は「有事の際に迅速で積極的に債務構造調整をできるよう政府が事前に準備しなければならない。(貸出延滞が)貸出者の破産と(担保に取られた住宅の)差し押さえに直結しないようにする案が必要だ」と話した。

この日のカンファレンスには現在総体的償還能力比率(DSR)導入ロードマップなど家計負債対応案を議論中である銀行と金融当局関係者も討論者として参加した。

KB金融持株経営研究所のチョ・ギョンヨプ所長は「心配なことは銀行よりは相互金融、カード、キャピタルなどノンバンクで先に不健全化する可能性が大きい点。銀行が健全でも(系列会社を通じ)危険が転移する可能性がある」と指摘した。

金融委員会のイ・ヒョンジュ金融政策課長は「住宅担保貸出だけでなく信用貸出などその他貸出まで償還能力審査を強化する手段としてDSRを考えている。

現在LTV中心の与信審査をDSR中心に変えるだろう」と話した。ただし金融当局が画一的なDSR上限線を提示はしないという既存の立場を再確認した。

イ課長は「LTVとDTI(総負債償還比率)限度の場合、金融会社がこれを『免罪符』と受け止め限度以内では償還能力審査を徹底するようにしなかった。

DSRに画一的な限度規制を置くのは監督当局の立場として非常に慎重だ」と説明した。

だが同時に「DSRを銀行自律にだけ任せて傍観するというのは違う。

DSRを監督指標として銀行が与信審査を徹底するようにしたかは点検するだろう」と付け加えた。

上限線を提示するよりは高DSR貸出の割合を一定水準以下で管理するようにするなど間接的な規制をするという意味だ。
http://japanese.joins.com/

【管理人 補足記事&コメント】

韓国銀行によると、昨年の家計負債は141兆2000億ウォン増となり、昨年10-12月期だけで47兆7000億ウォン増えた。

規模や年間・分期別の増加額どれをとっても過去最高となった。

昨年10-12月期だけを見ると、与信審査ガイドライン規制が銀行圏だけに適用されたことから、保険・相互金融など第2金融圏の融資が増える「風船効果」が現れた。

銀行圏の家計融資増加幅は昨年7-9月期17兆2000億ウォンから10-12月期13兆5000億ウォンへと勢いが失速した。

半面、保険会社や相互貯蓄銀行など第2金融圏と貸付業者の融資増加額は同じ期間19兆8000億ウォンから29兆4000億ウォンへと大幅に増えた。

相対的に金利が高い第2金融圏の融資が増えたということは、それだけ借金の質が悪くなったという事だ。金利が本格的に上がればこれに耐えられなくなる家計が増える。

今現在で、国民一人当たりが背負っている借金はおよそ2600万ウォンに達する。

また、ソウルオリンピック(五輪)が開催された1988年に24.7%でピークとなった家計貯蓄率は、1990年代に平均16.1%と下落に転じた後、2001年(4.8%)からOECD平均値を下回っている。

2011年基準で韓国の家計貯蓄率は3.4%と、OECD平均の5.3%を大きく下回っている。

これは9-13%のドイツ、フランス、スイスなど欧州主要国はもちろん、貯蓄率が低い米国の4.2%にも達しない。


不動産ローンが払えない比率が20%と言われているが、経済成長は負債を抱える企業があって、投資しつつ成長するのだが、問題はその下支えである。

韓国家計負債は、毎年10%超というハイペースで負債が増加し、現在のペースが継続すると、韓国の家計の負債は7年間で倍増する。

韓国の家計の負債が増えている理由は、住宅担保貸付の急増であるから、韓国は最も脆弱な家計の不動産向け貸付により、国民経済を下支えしている事になる…。

韓米FTA:トランプ政権の宣戦布告に韓国政府は当惑

2017-07-14 16:45:12 | 日記
記事入力 : 2017/07/14 08:32

韓米FTA:トランプ政権の宣戦布告に韓国政府は当惑

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

 13日午前5時(韓国時間)、産業通商資源部の通商担当書記官は携帯電話の音で目を覚ました。在米韓国大使館から突然かかってきた電話だった。

米東部時間で12日午後4時。電話の用件は米通商代表部(USTR)が韓米FTAの改定交渉について話し合うための特別共同委員会の招集を要請してきたというものだった。

韓国政府の通商関連官庁は直ちに騒然となった。

当初再交渉の通告を約1年後と予想していた産業通商資源部は戸惑いを隠せずにいる。

梨花女子大の崔源穆(チェ・ウォンモク)教授は「これまで両国は相手の戦力を場外で探り合ってきたが、リング上で本格的な攻防を繰り広げなければなくなる瞬間が近付いている」と述べた。


■自動車・鉄鋼を集中攻略か

 USTRのライトハイザー代表が特別共同委の招集を要求するに当たり、最も問題視したのは米国の貿易赤字が増大していることだ。

米国の対韓貿易赤字は韓米FTA発効前の2011年には116億ドルだったが、昨年は233億ドルに増えた。

米国は乗用車の燃費規制、韓国経由の中国製鉄鋼のダンピング輸出を代表的な「不公正貿易」の事例として挙げている。

米国はこのほか、法律市場の開放、外国映画の上映を制限するスクリーンクオータ制、新聞・放送などに対する外資の投資容認などサービス分野の開放を求め続けてきた。


 これに先立ち、トランプ政権は発足以降、反ダンピング関税、セーフガード(緊急輸入制限)などさまざまな輸入規制を講じ、通商圧力を強めてきた。

米商務省は韓国を含む16カ国との貿易赤字を分析した報告書を近く発表する予定だ。

現代経済研究院の韓相完(ハン・サンワン)専務は「米国が報告書を根拠に韓国への圧力を強め、FTA改定交渉の根拠として使う可能性がある」と述べた。

 韓国政府は米国側の主張の大半を誤解だと主張している。

まず、韓国の対米貿易黒字は15年の258億ドルから16年は233億ドルに縮小しており、今年1-5月には前年同期比37%減の69億ドルと2年連続で減少傾向を示している。

また、韓米FTA締結後、米国車の韓国への輸入は37.1%伸び、伸び率は韓国車の米国への輸出(12.4%)の3倍近くに達する。

韓国経由で米国に輸出される中国製鉄鋼は韓国の鉄鋼輸出全体の2%余りにすぎない。韓国政府は共同委でこうした数値を挙げ、米国側に項目ごとに説明していく計画だ。

■通商政策の司令塔不在

 韓国政府は当初、韓米FTAの改定交渉要求の時期を来年以降と読んでいた。

トランプ政権が北米自由貿易協定(NAFTA)の改定交渉を最優先課題に掲げてきたからだ。

それが6カ月以上前倒しされ、米国が韓米FTAの改定交渉を急ぐのは、米国内の政治状況が反映された結果だとの見方がある。

韓国貿易協会のチェ・ハンジョン博士は「労働者の票で当選したトランプ大統領は支持率が最近下がっており、韓米FTA改定交渉で支持層を再結集させる意図がある。

米国にとってはみだりに攻撃しにくい中国、ドイツよりも、韓国はたやすい相手だと考えたのではないか」と話した。


 その上、韓国は新政権発足後、通商政策の司令塔が不在な状況で韓米FTAの改定要求に直面した。国会で政府組織法の成立が遅れ、通商交渉本部長が空席となっているほか、産業通商資源部長官に内定している白雲揆(ペク・ウンギュ)氏は通商関連の経験が皆無だ。


■サービス分野の不均衡主張を

 韓国の通商専門家は韓米FTAが相互に利益をもたらしたという点を強調すると同時に、米国に要求すべきことは堂々と主張すべきだとアドバイスした。

ソウル大国際大学院の朴泰鎬(パク・テホ)教授(元通商交渉本部長)は「FTAを再交渉するというよりは、アップグレードすることを目指せば、韓国に都合が悪いことはない」と述べた。

ソウル大国際大学院の安徳根(アン・ドククン)教授は「特に米国に有利に設計されたと評されている投資家対国家の紛争解決(ISD)制度など韓国が攻撃的に改善を求める分野もある」と指摘した。

仁荷大の鄭仁教(チョン・インギョ)教授は「米国に対する投資拡大と雇用創出努力で米国の攻撃を避ける必要がある」と分析した。

韓国、「自動車」内外市場で落勢止まらず「中国の落込み顕著」

2017-07-12 14:46:13 | 日記
勝又壽良の経済時評

日々、内外のニュースに接していると、いろいろの感想や疑問が湧きます。それらについて、私なりの答えを探すべく、このブログを開きます。私は経済記者を30年、大学教授を16年勤めました。第一線記者と研究者の経験を生かし、内外の経済情報を立体的に分析します。



2017-07-10 05:00:00

韓国、「自動車」内外市場で落勢止まらず「中国の落込み顕著」

上半期の韓国車不振の理由は?

輸入車で日本が独の牙城追撃


韓国経済は、サムスンと現代自が支えていると言われる。その現代自の業績が振るわないのだ。現代自だけでない。

他の自動車メーカーも軒並み不振である。深刻なのは、国内と輸出が揃って低迷していることである。

理由は、はっきりしている。現代自労組に代表されるように、「労働貴族」に成り上ってしまい、生産性向上に関心を持たず「分捕り主義」に徹していることだ。これでは高コスト体質が定着して、競争力を失って当然であろう。

さらに困ったことは、文在寅政権の出現である。「労働の味方」を標榜する大統領の登場だ。

労働組合が勇んでさらなる高額の賃上げ要求を出す気配が濃厚である。3年連続赤字経営の韓国GM労組も大幅な賃上げ要求の構えである。

上半期の韓国車不振の理由は?

『朝鮮日報』(7月3日付)は、「韓国完成車5、1~6月販売、 国内・海外ともに不振」と題して、次のように伝えた。

韓国車が内外市場で後退している。その理由は、コスト・パフォーマンスが落ちていることだ。

燃費や修理頻度などで他国車に劣っている背景は、研究開発費の不足であろう。

利益は人件費アップで食われているので、満足な開発費を捻出できずにいる。

その意味でも、韓国自動車労組の大幅賃上げが、経営にとって大きな足かせになっている。


後で取り上げるが、韓国の輸入車市場で日本車はドイツ車のシェアを食っている。

日本車のコスト・パフォーマンスが断然優れているからだ。中国でも日系車の売り上げは急増している。その背景と韓国のそれは酷似している。

(1)「現代自動車、起亜自動車、韓国GM、ルノーサムスン自動車、双竜自動車の韓国完成車メーカー5社が国内販売の低迷に、中国市場での不振が加わり深刻な業績不振に陥っていることが3日、分かった。

自動車業界によると、現代の1月から6月までの国内と海外を合わせた販売台数は219万8342台で前年同期比8.2%減少した。

子会社の起亜は132万224台で同9.4%減った。

現代の国内販売は34万4783台で前年同期比1.8%減、海外販売は185万3559台で同9.3%減少した。

起亜は国内が25万5843台で同7.6%減、海外が106万4381台で同9.9%減となった」

現代自は、これまで国内のシェア7割強を武器にして、利益の大半を国内で稼いできた。

だが、消費者の多くは「貴族労組」の高額賃上げに嫌気がさしている。

韓国大手メディアもこれを代弁する形で、現代車の不買を呼びかけるなど「反労組」意識を煽っているのだ。

こうした理由もあって、国内シェアは低下している。消費者から反感を買うようビジネスは、最低というべきであろう。


(2)「現代の関係者は海外販売の不振について、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム『高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)』の在韓米軍配備に反発している中国での不振が影響したとし、『今後も先進国や新興国のいずれの市場でも、販売好調を確信できない危機状況が続くだろう』と予想した。

同社によると、6月の中国での販売は現代が約3万5000台で前年同月比64%減、起亜が約1万7000台で同62%減となった」

これまで、現代自は中国市場で日系車のシェアを奪ってきた。

韓国国内での高利潤を背景にして戦略的に割安感を打ち出し、またデザインの良さも売り物であった。

現在は、日系車もデザインに力を入れるほか、品質の高さが中国の消費者から高い評価を得ている。

中国での外資系車が軒並みシェアを落としているなかで、日系車は「ダントツ」の伸び率を見せている。

韓国車にとって不運なのは、「THAAD」問題で中国政府のイジメ対象にされていることだ。

習主席は、海外では「グローバリズム」を追求するなど大言壮語しているが、国内では全く逆の保護主義の権化である。

中国ほど本音と建て前が異なる国はない。余談だが、これに騙されてはならない。

中国人が、「ニーハオ」と言いながら近寄ってくるときは、その裏に必ず「謀」(はかりごと)が隠されている。私は、個人的にそれを実感している。

(3)「韓国GMの1月から6月までの販売台数は27万8998台で、前年同期比9.3%減った。

国内販売は7万2708台で、前年同期比16.2%減、海外販売は20万6290台で同6.5%減となった。

双竜も7万345台で、5.7%減少した。

ただ海外販売は29.3%減少したが、国内販売は大型スポーツタイプ多目的車(SUV)の『G4レクストン』など新型車が好調で、5.5%増加した」

(4)「1月から6月までの販売台数で昨年を上回ったのはルノーサムスンだけだった。

13万5895台で前年同期比9.7%増えた。国内販売は5万2882台で同12.7%増、海外販売は8万3013台で同7.8%増加した」

韓国に乗用車メーカーが5社も存在できるほど、市場に成長力があるわけでない。

現代自と起亜車が残るぐらいで、他社はいずれ淘汰される運命であろう。

特に、電気自動車(EV)などエネ車が主流になる時代は目前に来ている。

こうした「イノベーション」の波を考えると、大幅賃上げで研究開発費を食い込んでいる現状は自殺行為である。

現代自ですら営業利益率は5%台に落ち込んでいる。

このレベルを割り込めば、かつての米国GMの倒産がそうであったように自滅するしかないのだ。

この「線引き」から見て生き残れる自動車会社はいくつあるか。

韓国の自動車労組は、多少の犠牲を払っても自己の職場を守る意識になるべきだろう。

現在の米国GMは長年、賃上げを自粛しており、ひたすらGMの体力回復を優先させている。ここに、良き先例があるのだ。

米国GMは、労組が経営再建に協力しているが、韓国GMは全くその気配はない。

『中央日報』(6月29日付)は、「3年間の損失2兆ウォンでもストをするという韓国GM労組」と題して、次のように伝えた。

この記事では、民間労組の意識が公務員並みであることに驚かされる。

仕事の量が減っても雇用保障をせよと会社側に要求しているのだ。

産業構造が大きく変革しようという矢先に、会社側に雇用保障などできるはずがない。

労働市場の変革とは、労働需給に合わせた雇用調整がスムースに行えるようにすることだ。

これは、企業の横暴を意味するものでない。

弾力的な雇用調整が可能な国ほど経済成長率は高く、賃金が上昇しているというデータがあることで立証されている。

目標は、企業に長期勤務することでなく、生涯賃金を増やすことにある。この点を、韓国労組は根本的に混同している。

韓国の自動車労組は、この弾力的な雇用に背を向けて、あくまでも年功序列型賃金と終身雇用制を要求する立場である。

フランスの新大統領は、弾力的な雇用関係維持を目標にして当選した。

これを実現するには保守と進歩の両派から内閣を組織して、国民の不安を鎮める政治に踏み切った。

韓国では逆である。新大統領は「労働者の味方」だと言い切っている。労働組合委員長レベルの意識である。これでは韓国経済の発展など期待すべくもないだろう。

(5)「昨年、韓国GMが6314億ウォンの当期純損失を記録した。

韓国の自動車メーカー5社のうち唯一の赤字企業だ。

この3年間の韓国GMの営業赤字は1兆9718億ウォンに達する。

だが韓国GM労組は基本給を15万4883ウォン引き上げ、11項目の手当てを新設・引き上げを要求している。

さらに成果給支給案も含まれている。全組合員に通常賃金(平均424万7221ウォン)の5倍を払えという内容だ」

韓国GMは、3年連続での赤字経営である。それにも関わらず、労組は基本給の引き上げのほかに、11項目の手当てを新設・引き上げを要求している。

さらに成果給支給案も含まれており、これら要求を全て加えると、通常賃金(平均424万7221ウォン=約42万4000円)の5倍にもなるという。

この「無謀」な要求は、昨年の現代自労組の賃上げ妥結に倣ったものだ。

現代自は、前記の労組要求を飲んだ結果、管理職の賃金凍結などを実施して、総賃金の増大に歯止めを掛けようとしたができるはずがない。

営業利益率の低下という形で跳ね返っている。

ここまで、労組を甘やかした会社側の責任も問われなければならない。

企業とは、「ゴーイング・コンサーン=継続企業」である。

企業は、永遠の生命を持つべき存在である。日本の老舗企業(創業200年以上)が、世界の半分以上を占める裏には、この「継続企業」という役割を労使がわきまえてきた結果であろう。

これは、石田梅岩の「石門心学」の影響と言える。韓国ではお気の毒にも、こういう高尚な理念が理解不能なのだ。


(6)「金属労組現代自動車支部は団体協約で『雇用保障』を要求する。

現代自動車労組は、『第4次産業革命で工場の自動車システムが拡散してエンジンが必要ない電気自動車時代が開かれれば労働者が20%減る』とし、仕事が減っても雇用を書面で保障せよとの立場だ。

また、現代自動車は労組との意見不一致で8カ月分の仕事量に達する市内バス2000台余りの注文を受けても増産できずにいる」

韓国自動車労組は、今年から「金属労組」という大組織の中に入る。

金属労組全体が、中核の自動車労組の賃上げ闘争によって妥結金額を上へ引っ張り上げるという戦略があるだろう。

自動車企業の収益率は、他業種に比べれば高水準に違いない。

この自動車並みの賃上げを他業種に適用したならばどうなるか。言わずと知れた「労務倒産」という最悪事態になろう。

賃金は生産性に見合ったレベルで決まるものだ。

その生産性を無視した賃上げは、企業も労働者も共倒れになる。この分かりきったことがなぜ理解できないのか。韓国では「継続企業」という理念が理解不能な国なのだ。

電気自動車になれば、ガソリンエンジンは不要になる。

労組は、仕事が減っても雇用を保障せよと要求している。

完全に企業への「寄生虫」という認識である。

仕事がなくなれば、転職するのが普通であろう。

毎日、工場敷地で草取りをさせろということに等しい要求だ。これほど愚かな要求を突きつける韓国労組とは驚きである。

これでは、韓国経済の発展はあり得ない。沈滞あるのみだ。

(7)「新政権発足初年度に自動車労組は事実上、交渉が不可能な無理な内容も要求している。

例えば、韓国GMは8日に開かれた5度目の賃金交渉で各工場の生産量を確約してほしいと要求した。

21日にGM本社が『9月に米カンザス工場の労働者1000人余りを一時解雇する』と明らかにするなど世界的な構造調整を進める状況で、
韓国GM労組は雇用確保の『覚書』を書いてほしいと要求した格好だ」

韓国の新政権は、労組寄りの労働政策を採用する可能性が大きい。

非正規雇用は、正規雇用にすると宣言している政権だから、仕事がなくても雇用継続という労組の無理な要求を支持するに違いない。

こういう一見、人情あふれるような政策が、経済の合理性から外れているのだ。

転職を積極的に進めて雇用の流動化を促進する。これこそ本筋だが、転職は怖くてできない。こういう認識になのだろう。

ここが、文政権の限界であり韓国経済の悲劇そのものである。

(8)「代表的な強硬労働組合に分類される自動車労組が、新政権になり各種要求事項を吐き出している。

賃金交渉や賃金および団体交渉のテーブルで提示した一部内容は使用者側が受け入れにくい内容も含まれている。

大規模ストにつながれば新政権の足を引っ張りかねないとの指摘も出ている」

労組寄りの新政権が抱える弱点は、経済合理性に基づく「正論」を吐けないことだ。

労組の支援で大統領に当選した文大統領は結局、労組の要求支持という安易な立場に立って、韓国経済全体の地盤沈下の道を選ぶであろう。

安全保障政策を見ていても、民族派=南北統一をすぐにでも実現したいような短兵急なところが見える。

学生運動上がりの「86世代」がリードする政権が、複雑な現実を無視して成功するはずがない。こういう懸念を払拭できないのだ。

輸入車で日本が独の牙城揺るがす

韓国の輸入車市場について触れておきたい

『中央日報』(6月12日付)は、「韓国の輸入車市場、日本車躍進・ドイツ車停滞」と題して次のように伝えた。

この記事では、輸入車市場では、日本車が伸びており、ドイツ車が落ち込むという好対照を見せている。

日本車好調はハイブリッド車への信頼感。ドイツ車停滞は、例のディーゼル車の排気ガス偽データが消費者の信頼を失った結果である。

(9)「韓国内の輸入車市場が揺れている。ハイブリッド人気のおかげで日本車の全体販売台数は増加した半面、ディーゼルの需要減少でドイツ車の全体販売量は落ちている。

韓国輸入車協会によると、ことし1~5月の日本車の累積販売台数は1万6245台で、昨年同期に比べて29.4%増えた。

同じ期間、輸入車における日本車のシェアは17.2%で、昨年より3.8%ポイント高まった」

ことし1~5月の日本車の累計台数は1万6245台。伸び率は29.4%。

輸入車における日本車のシェアは17.2%で、昨年より3.8%ポイント高まった。

後述の通り、ドイツ車の1~5月累計台数は5万5656台である。

ドイツ車のシェアは58.9%にも上がっている。ただ、日本車は前年同期比17.2%増だが、ドイツ車は同8.1%減である。

このままの差を維持して推移すれば、遠からず日本車がドイツ車を抜く可能性も出てくる。消費者の信頼を失ったドイツ車の痛手は、早期にばん回できないものだ。

(10)「このような日本車の販売好調にはいくつか理由がある。

まず、豊富なラインナップとコスト・パフォーマンスの高さが挙げられる。

日本車のうち人気車種であるトヨタ『カムリ』やホンダ『アコード』などは3000万ウォン(約300万円)台に設定されて、

韓国産の中型車と価格差はそれほど大きくないが、洗練された外観に豊富なオプション、優れた走行性能が評価されている。

(日本車好調の裏には)ディーゼル車中心のドイツ車の販売不振も影響を与えている。

『ディーゼル事態』の余波で、アウディやフォルクスワーゲン(VW)に対する風当たりが厳しくなったことで、ドイツ車のことし1~5月の累積販売台数は5万5656台で、前年比8.1%落ちた」

日本車の販売好調な理由は、豊富なラインナップとコスト・パフォーマンスの高さを挙げている。

日本車が実用性という点で、中国市場でも高く評価されているが、韓国でも同様の結果が出ている。これは、日本車にとって、大きな財産である。

(11)「 業界では、日本車の好調は当面続くと見ている。

ディーゼル車対策を公約で打ち出した文在寅(ムン・ジェイン)政府が発足したうえに、日本車メーカーが次々と新車の供給に動いているからだ。

業界関係者は『日本車がドイツのディーゼル車の空白を埋めて輸入車市場で躍進している』とし、『特にことしは、ハイブリッド市場の成長が予想されており、ハイブリッド市場で信頼を得ている日本車の勢いが一層強まる見通し』と述べた」

ドイツ車が、ディーゼル車で失った信頼の穴を、日本車のハイブリッド車が埋めている。

これが、韓国で日本車ブームが続きそうな背景になっている。

自動車では、中韓ともに「反日」という感情論でなく、コスト・パフォーマンスという実利性が主要な購買動機になってきた。

これは、日本メーカーの潤沢な研究開発費と、それを可能にさせる適正な賃金コストの実現によるものであろう。

その意味で、韓国製自動車が競争力を回復するには、正常な労使関係の構築が大前提になる。


(2017年7月10日)