カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

ぼちぼち更新し始めた麻生語録

2014年12月09日 06時44分13秒 | 社会

今週の日曜日2014年12月14日が衆議院議員選挙の投票日ゆえ、何の影響力もない零細ブログとしても言葉づかいには気をつけなければならないようで、少し不自由な期間かも知れませんね(笑)。

しかし出始めました。選挙が近づくと、閣僚や党の幹部が各地へ応援演説に出かけますが、そういったときに決まったように見られるのが、いろいろな「失言」。

というよりも、そういう時、重点的にマスメディアがアンテナを張り巡らすのかもしれません。

あと数日間、北海道の釧路出身者が増えますね。その心は・・・・

湿原(しつげん)が多い〔失言(しつげん)が多い〕



<麻生財務相>子ども産まない方が問題…社会保障費巡り発言

 麻生太郎財務相は7日、札幌市内で行った衆院選の応援演説で、社会保障費の増大に絡み、「高齢者が悪いようなイメージを作っている人がいっぱいいるが、子どもを産まない方が問題だ」と述べた。

 社会保障負担が増えるのは「子どもを産まないこと」が原因と指摘したもので、批判が出る可能性がある。麻生氏は「子どもが生まれないから、子ども3人で1人の高齢者(を支え)、もう少しすると2人で1人(を支える構図)になる」と指摘。増大する社会保障費を賄うため「みんなで少しずつ負担する以外に方法がない」とも強調した。【横田愛】

毎日新聞:2014年 12月7日(日)22時10分配信

応援演説の一部を取り上げて批判するのが多いので、十分に注意しなければなりません。これは私が麻生を支持するかしないかに関係なく言えることです。

また批判が出る可能性がある」と批判を誘導するような毎日新聞の書き方にも疑義があります。批判が出て欲しいのか、批判は出なければならないという記者の信仰か。

しかし出ましたね、麻生節(あそうぶし)が。多くの人を相手にした応援演説とはいえ、いつも思うのが、麻生という人間は

聞いた人に足を引っ張られないよう「考えながら演説する能力」を欠く

ということ(笑)。

居酒屋レベルの会話ならいざ知らず、麻生太郎は田中真紀子などと同様に人の上に立つ人ではなさそう、とも思ってしまいます。

ただしこういう「飾り物」にすべき人に拍手喝采する人が多いのもまた、事実。だからこそ、次々とこういう人が続くのでしょう。

麻生演説の内容について少し触れておくなら、

    1. 高齢化で医療費の負担が大きいという不満
    2.  ↓
    3. 少子化に原因がある(負担する人、つまり分母が減ったため)
    4.  ↓
    5. もっと産めば少子化解消、医療費負担者も増える(分母が増える)
    6.  ↓
    7. 一人あたりの医療費負担額が減り、不満が解消される

尤もそうではあるけれど、まるでネズミ講のようなことを言っているのですね。

一人あたりの負担額が増えることに懸念している人を安心させたいとする麻生の親切さが、実は実現不可能とわかっている無限連鎖講〔無限に人口が増えると無限に負担額が減る〕の夢を語らせ、選挙前の演説としては相当悪質でしょう。

こいう失言が、政治家不信をつのらせ、投票率低下につながり、相対的に固定層による特定政党の得票率向上効果があるのかどうか、誰にもわかりません。

どの国の政治家でもそうですが、反論のないヨイショ集団に囲まれた日常生活を送っていると、うっかり「自分の発言には全員が賛成する」と錯覚してしまうようです。

 



結果出ないのは経営者能力ない…麻生氏発言波紋

 麻生副総理兼財務相が衆院選の応援演説に際して、「問題発言」とも取れる発言を繰り返していることが波紋を呼んでいる。

 まず、問題となったのが、6日の長野県松本市内の街頭演説での発言だ。麻生氏は安倍首相の経済政策「アベノミクス」に関連し、「間違いなく我々は結果を出した。60年ぶりの企業の利益率を出している」としたうえで、「(結果を)出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないから」と述べた。

 野党側は、麻生氏の発言について「中小企業の実態とかけ離れている」などと問題視している。民主党の枝野幹事長は7日、東京都内で記者団に対し、「財務相が中小企業の実態に全く理解を示していない。経済政策の恩恵が世の中に行き渡らないのは当然だし、おごりの象徴だ」と厳しく批判した。

2014年12月08日 07時34分 Copyright c The Yomiuri Shimbun

 「経営がうまくいかないのは、運が悪いか能力がないかだ」というのも、これまた居酒屋レベルならば許され喝采も受けるでしょうが、選挙前の演説としては低レベルであり、選挙に勝てば低レベルでもいい、という姿勢さえ見られます。

ただしこれに対して野党が「・・・・と厳しく批判した」の『厳しく』は記者の思い入れが込められた情緒であり芳しくありません。全体的に与党批判の記事となっていて、選挙前らしく各紙の特長が表われていますね。

もちろんこのブログ著者が与党びいきか野党びいきかは、別問題です。とにかく選挙前はつらいですね(笑)。



麻生財務相「利益出してない企業は運が悪いか能力ない」

麻生太郎財務相は6日の長野県松本市内での街頭演説で、「この2年で株価は1万7千円まで上がった。円安にも振れた」と景気回復の実績を強調する中で、「その結果として企業は大量の利益を出している。出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないかだ」と語った。麻生氏は3日の香川県内や5日の神奈川県内での演説でも同様の発言をしている。

 最近の円安については「(2年前に)円高不況でどうにもならんといわれたけど、1ドル79円だったのが120円まで安くなっている」と述べた。

 円安の影響で、輸出産業の大企業を中心に収益が改善している半面、輸入価格の上昇で経営が圧迫されている中小企業も少なくない。民間信用調査会社の帝国データバンクによると、円安の影響による企業倒産は11月まで3カ月連続で過去最多を更新した。:朝日新聞デジタル 2014年12月6日19時41分

私は比較的朝日新聞には批判的なほうですが、この記事は、上の読売新聞のような「波紋を呼んでいる」とか「厳しく批判した」といった情緒的な表現が見られず、その公平な姿勢に好感をもちます。

朝日新聞は、まだまだ油断はできず、中国の問題点を指摘できるほど成長はしておりませんが、最近になって気付いていることは、少なくとも中国には不都合なことでも、ニュース記事を書けるようになったことです。

朝日新聞は、なにもニユーヨーク・タイムズや人民日報と縁を切ることはありません。べったりヨイショではなく、ただ普通に、どこにもおもねることなく、いくぶんかは報道会社の意向が入ってもいいから、事実をそのまま伝えたらいいのです。

ガンバレ朝日新聞! 

朝日新聞が、中国・韓国の政府キャンペーン型マスメディアより幾分かマシになったことを喜ぶ吉日に記す(笑)。

 


 


「なぜか」を知りたがる人たち

2014年12月09日 06時18分07秒 | 科学(気象)

急激に寒くなりました。徳島では、積雪で孤立している山奥の村落があるらしく、救出を急がねばなりません。

ところで、日本では「なぜ12月に大雪が」のわけを知りたがる人が多いらしい。ここでは、「12月」や「大雪」ではなく「なぜ」に重点がおかれています。

  • これは、何か凶悪事件が起こったときの反応、「なぜなのか」に共通。
  • そして「日頃から、こ~ゆ~恨みをもっていた」とわかれば、それで満足。

今回の大雪〔「おゆき」ではありません〕にも、そのわけを説明したがる人がいました。

 

札幌上空の寒気、氷点下43度…凍死者も出た12月初旬の大雪、なぜ

日本海側から四国にかけて、12月初旬としては珍しい大雪に見舞われた。車が立ち往生するなど交通は乱れ、集落も孤立し、路上では凍死者も出た。気象庁によると、大雪を降らせた大きな要因は、上空の非常に強い寒気。日本上空の偏西風が南に蛇行したことで、その北側にある寒気が南下しやすくなったとみられる。

同庁によると、日本海側の積雪量に影響を与えるのは主に、日本上空付近の偏西風の北側にある寒気だ。偏西風が南に蛇行することで、寒気が一緒に南下しやすい状態となり、冬型の気圧配置が強まって、各地の大雪につながったという。

上空約5000~5500メートルで気温が氷点下36度程度を下回ると大雪が降る傾向があるというが、今回、流れ込んだ寒気は12月としては非常に強かった。札幌の上空で6日午前9時に氷点下43.0度、松江でも同37.5度となり、平年を10度以上も下回っていた。

8日以降は、東北の北部や北海道の日本海側を中心に引き続き雪の可能性があるが、その他の各地では雨に変わる見通しという。

産経新聞 :2014年12月7日(日)20時28分配信

 

一言でいえば偏西風の蛇行が寒気を南下させたようで、多くの人はこれで終わりらしい。

私などは、なぜ偏西風が蛇行したのか、10万年単位とされる氷河期との関連があるのか、を知りたいのですが、普通はその手前で打ち切るだけです。

凶悪事件についても、なぜ「日頃の恨みが凶悪事件へ至ったのか」を知りたいのと同じことですが、報道で「恨み」があった、となれば、それで落着らしい(笑)。

いわば、それ以降は科学・捜査のレベルであり、詳細は専門家に任せるという姿勢なのでしょう。

それとも、「偏西風」なる怪しげな専門用語が出てきて、意味がわからないため、このあとは専門家にまかせるということでしょうか。同様に、恨みが事件へ発展した心理過程は専門家の領域、なのでしょう。

ここに、「専門家がしろうとに解説するときの特徴」が見られます。

つまり素人が知らない専門用語をちりばめるという手法ですね(笑)。

そういえば、落語を思い出します。

落語その1

(医者)どうしました?

(患者)ちょっと頭がずきずきするのです。

(医者)あ~いけませんな。それは「頭痛(ずつう)」です。

(患者)「づつう」ですか。 

(医者)葛根湯(かっこんとう)を用意したのでこれをお飲みなさい。

(患者) はい、ありがとうございました。

 

落語その2 

(医者)どうしました? 

(患者)ちょっと腰が痛くて、歩けません。 

(医者)あ~いけませんな。それは「腰痛(ようつう)」です。 

(患者)「よーつー」ですか。  

(医者)葛根湯(かっこんとう)を用意したのでこれをお飲みなさい。 

(患者) はい、ありがとうございました。

落語その3「代書屋」 

(客)ジレキショというやつを書いてほしいのですが。 

(代書屋)ああ、履歴書ですね、わかりました。どこかへ就職するのですか。

(客)いや、ちょっとつとめにでようと思いまして。

(代書屋)それを就職というのです。

(客)「就職(しゅうしょく)」ですか。そう言ってもらうと体裁がいい。

(代書屋)いや、同じことです。

ここで重要なのは

「頭痛(づつう)」「腰痛(ようつう)」「就職(しゅうしょく)」などの専門用語です。患者や客は、この専門用語を聞いて、妙に安心して納得するのでした。

なにしろ、「頭がいたい」というよりも「頭痛」のほうが、「腰がいたい」よりも「腰痛」のほうが、「つとめにでる」よりも「就職」のほうが、響きがよく世間体もいいらしい(笑)。

大雪の原因を知りたがるのも、これと同じだと見ました(笑)。

  • とにかく落語を聞いていると、物事がよくわかってきます。「そんなバカな」と思いながら、自分もその一員だということを発見するのですね。
  • まぁ自分を知りたくない人には、落語は無用のものですが(笑)。