本人が否定しようが、肯定しようが、誰にも醜聞があります。
ここでは最近の「中国の醜聞」を集めてみました。必要な方のために出典も明示し、あればリンクも用意しています。
中国に、令計画・令完成という兄弟がいます。
兄の令計画は中国国内で粛正され(2015年)、弟の令完成は、アメリカへ亡命中(2015年)とのこと。令完成の家族の不幸は、ロシア国家が不都合なロシア人を毒殺したりする粛正そのものを思い出させます。独裁国家らしい、恐ろしいまでの「不都合人物の殺害」です。
この事件の発端は、詳細を把握しているとは言えない私がみてもうすうす分ってきますが、胡錦涛〔前の最高指導者〕と習近平〔今の最高指導者〕の権力争いにあるようです。
中国では
旧権力者が院政を続けて、自分の影響力を存続させようとし、ひいては不可解な弾圧から自分を守ろうとします。それが自分が権力時代に用いた手法であるため、手に取るように理解できるのでしょう。
一方で今の指導者としては、退いた人間の影響を完全に断ち切りたいもので、そうしないと自分の権威を否定されるどころか、自分自身が失脚してしまう危険さえあるのです。
ご存じの通り、前の王朝の関係者を皆殺しにしないと、新しい「徳のある(←どこに?)」新王朝にならなかった伝統というものがありますね。
韓国で
歴代の大統領が不幸な終末を迎えることも衆知のことで、まったく中国と同じ伝統を引き継いでいます。
在位中に莫大な権力を与えておかないと国中がまとまらない韓国の社会情勢が原因になっているため、現役中はいくら違法なことをしても手が出せません。
権力の座を降りてから初めて前権力者の横暴を「法的に裁く」ことができるのは、韓国の法律に欠陥があることを暗示しています。
韓国の法体系は、中国の伝統などを寄せ集めて「近代国家風味」に仕立て上げただけの、矛盾だらけの制度だったのです。
その矛盾を放置したまま、大統領が権力の座をおりてからようやく捜査に着手できるというのは、未熟国家そのものですね。
現代中国では
今でも、旧共産党幹部の人間が哀れな末路を避けようとして派閥・人脈を活用しますが、現共産党幹部は自らの影響力を強めるために過去の影響を徹底的に排除しようとします。
この対立構造の分析が、中国共産党の先行きを占うことにつながります。
令兄弟は
自らの言動に責任があるのは言をまたないものの、こういった権力闘争に巻き込まれた模様で、必然的に、「中国とアメリカの対立」へと発展します。
中国では、情報規制・報道統制があるため、くわしいことが外部にもれませんが、伝えられる内容から判断して、こういったことが考えられるのでした。
米国内における中国人移住者(実質的には「亡命者」に近い人たち)の取り締まりの焦点となっているのは、令計画(前弁公庁主任)の実弟・令完成です。令完成は一時、カリフォルニアの豪邸に住んでいたとされます。
最近中国で逮捕された令計画は、胡錦濤前総書記の大番頭ともいうべき人物です。巷間伝えられるところによれば、実弟・令完成は兄の意を受け、二万数千点の秘密文書を米国に持ち出したとされています。習近平体制が執拗に令完成を中国に送還することを意図しているのを見れば、習近平のグループと胡錦濤のグループの間の対立・確執がいかに熾烈であるか、容易に想像できます。・・・・・・
完成氏は、一族に重い判決を下せば、これらの情報を公開すると中国当局を脅しているという。共産党関係者は、「令完成氏の機密資料は習近平政権にとって大きな爆弾のようなものだ。対応を誤れば大きな不祥事になりかねない」と指摘している。:産経ニュース 2015.8.10
中国政府が
亡命中の犯罪人の引き渡しを要求しますが、亡命者の令完成は中国伝統の「一族全体への制裁」をするならば「現政権首脳の内情をバラすぞ」、と脅しているようです。
こういった内輪もめに、アメリカが巻き込まれている、とも言えます。
内輪もめといえば
- 大戸屋
- 大塚家具
- 大阪維新の会
いいも悪いも「大」が付く人には関心が寄せられたものです。
大谷翔平、大嶺裕太、大地真央、松坂大輔、宮川大助、元木大介、田中将大、大杉亜依里・・・・・・
習政権の「爆弾」を米国内に匿うオバマ:令完成氏の引き渡し拒否・・・・・・
米政府内外には令完成氏のような腐敗した中国人を匿うことに批判もある。中国を出国して米国に滞在する中国人犯罪者は2万5000人にも達するといわれる。彼らは順次中国に送還されることになる。しかし、令完成氏を送還すれば、米国に情報提供する中国人はいなくなる、と米関係者は危惧している。:新潮社フォーサイト 2015年09月29日
そもそも中国で
25,000人もの犯罪者がアメリカへ亡命するほど、中国は腐敗している、ということでしょう。
まぁ尤も「犯罪者」とは言っても、中国共産党が言う「犯罪者」ですから、いいかげんなものですが・・・・・・
いいかげんな者を放置し利用できていると錯覚していると、このような深刻な対立へと発展するものです。改善などあり得ず、「恣意的な決断」でものごとを処理していると、このような泥沼に足をつっこんでしまうのでした。
中国は、この腐敗にどう対処するか。
スポーツの薬物問題は独立機関がやっているようですが、やがて薬物問題で中国の汚染された事情が分ってくるはずです。
この他でも、改善はできず、対応できず、もうにっちもさっちもいかない深刻な矛盾に直面しているようです。
遂に「令完成」が米国へ「機密情報」提供開始か:huffingtonpost 2016年02月25日
なぜ中国にこれほど犯罪者が多いのか、ですが
国家の仕組みに「大いなる矛盾」があるからでしょう。どこの誰にも矛盾はつきものですが、中国ではこれがあまりにも深刻なんです。中国共産党が崩壊しなければならないゆえんです。
しばしば見られる日本人ですが「そんなのは、どこにでもある」で中国の臭いものにふたをしようとします。問題は「あまりにもひどすぎる」というレベルにあると理解している人は、少ないようです。
問題は、中国共産党の崩壊までにどれほどの時間が残されているかです。
アメリカとしてこれら犯罪者をすべて中国へ送還してしまうと情報源を失ってしまうことになりますが、かといって「亡命者を受け入れざるを得ない」のも国内事情でして、中国内の「くだらない対立」をアメリカで再現させるわけにもまいりません。
やがて令完成の暴露は、部分的に隠密に行なわれることでしょう。
そして、令完成の存在そのものを無効化させる手段を考えるのが中国共産党。
「無効化」と言えば、北朝鮮の黄長燁(ファン・ジャンヨプ)が韓国へ亡命したことを思い出させるので、少しこれに触れてみます。
北朝鮮金正日の側近だった黄長燁が1997年に中国経由で韓国へ亡命したことを覚えていらっしゃいますか。
この時に北朝鮮の金正日がみせた偽善が、中国共産党が令完成問題で見せている偽善そっくりなんです。
金大中〔韓国大統領在位1998-2003〕からの支援を受け入れて
側近だった黄長燁の韓国への亡命に危険を察知した北朝鮮の金正日が、亡命対策として「南北対話に応じた」ように装います。そのためには亡命した黄長燁の存在が煙たい、としますが、これが金正日の作戦でした。
結局10年強を要し「黄長燁の無力化」が成功したあと、黄長燁・金正日が死去すると、予定通り、南北対話は破綻し「もとの対立に戻った」のでした。
つまり北朝鮮が「黄長燁の無力化」を意図し、みごとに韓国をだましたのでした。
繰り返しますと
金正日としては、側近の黄長燁が敵国韓国へ亡命し内部事情を暴露することに耐えられず、これの対策としてこれを亡命先韓国での黄長燁の無効化を工作しました。
これは
中国共産党の内部事情を知っている令完成が敵国アメリカへ亡命し内部事情を暴露することを無効化しようとする工作そっくりなんです。
つまり北朝鮮の金正日が、側近だった黄長燁に亡命されたことを逆恨みし、この口封じのために使った「黄長燁の存在を無力化」させる工作が「擬似南北対話ムード」でした。
しかしこの工作は、中国が長い間の支配のうちに朝鮮半島人に教えてきた極意でして、それを本家中国が、今回の「令完成の存在が中米和解の障害である」というニセの論理で、再び示そうとしたのです。
それが分っているアメリカと、中国の工作のどちらが優るか、というところでしょうか。
言い替えると
黄長燁が韓国へ亡命 ≒ 令完成が米国へ亡命
恐れたのは
北朝鮮の内部事情を暴露 ≒ 中国の内部事情を暴露
中国・北朝鮮の致命的な欠陥と言える「国内矛盾と弾圧支配」を放置したまま「亡命の無力化」を工作する独裁国家に、ぜひともご注目を!
さてさて、皆様はどう思われますか。