Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その58

2008年05月10日 | 制作裏話
GMKゴジラ編 Part.3

?「GMKゴジラ」第1弾の「ブラックバージョン」。

●GMKゴジラの人気は?
 カラーバリエーションの展開を思い付いた「GMKゴジラ」ですが、最初に書いたように商品化するにあたっていつも考えるのは「カラバリの展開が可能か!?」。そしてそれ以外に、皆さんが買いたくなるゴジラ(キャラクター)であるか、つまり人気があるか…という根本的な部分は、企画する上である意味一番重要なポイントです。
 完全なる趣味であれば好きなキャラクターだけを作っていればいいのでしょうし、コンセプトやシリーズも気にしないでいいでしょう。しかしそれでは常にイコール売り上げにはならないので、多くの人が求めてくれるキャラクターをチョイスしなくてはなりません。
 だからと言って作る側、売る側が「売れるから」だけでキャラクターをチョイスし、思い入れもこだわりもなく作っていては、中身のない、魂の入っていない物しかできないと思っています。やはりその時だけの「垂れ流しソフビ」は作りたくはありませんもの。私自身がコレクターとして個人での購入経験上感じていた事は、魂が入っていないなぁと感じる物はだんだんそのシリーズを買いたくなくなります。一貫したこだわりや思い入れのないシリーズはいつか飽きられると思うのです。
 それに小さいメーカーなりにも作り手としてのプライドも一応あるわけです。甘いと言われても「売れるから」だけを最優先してまでキャラをチョイスして造型したくはないのです。
 そこで「GMKゴジラ」です。映画公開前の初お披露目では多くの方に衝撃を与えたゴジラです。当時はゴジラファンの間でもそのデザインに賛否両論だったと思われます。今もだと思いますが、好きな人はかなり濃く大好きで、そうではない人は一切このゴジラの立体物の購入をしないのではないかと思われます。
 他のゴジラ作品に比べて、かなり個性的なデザインのゴジラですから、どこまで人気があるのかは本当にわかりませんでした。次のソフビは「GMKゴジラ」にしようかと考えていた当時、いくつかの他のソフビメーカーさんからも「GMKゴジラ」はソフビ化されていましたが、「GMKゴジラ」そのものの人気は実際はどうなのかはわかりません。弊社の「カッコかわいく」というテーマに合うかどうかも作ってみなければわからない事です。ですから商品化する上では、ギャンブルでもあるのです。
 私自身が前から作りたいと思っていたゴジラではありますが、一番の決め手になったのは、日頃弊社ソフビを購入して下さっているお客様の声でした。ちょうどイベント等で商品等の感想・ご意見、リクエストを気軽にいただけるようになり始めた頃でしたから、複数の方から「GMKゴジラも作ってほしいです」「GMKなんて羽沢組さんのシリーズに合うんじゃないですか?」と言われていたんです。そんな中で一番引っかかったのは「GMKゴジラを羽沢組で作ったらどんな風になるんでしょうね」というご意見でした。
 こんな風ですよ……。と、作りたい気持ちがさらにわいて制作を決定したのでした。

(2008.7.1更新)
「GMKゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

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