Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その59

2008年05月12日 | 制作裏話
GMKゴジラ編 Part.4


?GMKゴジラ原型。顔のアップと全体後ろから。

●GMKの造型について
 昨年の「GMKゴジラ ブラックバージョン」を発売前にここで「GMKゴジラのこだわり」(07年7月21~25日)をいくつか書きました。原型に関しての造形的な部分については詳しくそこに書きましたので、なるべくかぶらないような事を書きます。
 とにかく造形的には、GMKゴジラについて改めて発見した部分とゴジラソフビを作る上で大いに勉強になったゴジラでした。
 まず気がついたのは、GMKゴジラというのは一目でわかるように体全体のフォルムが大きく他のゴジラと違うと言う事です。肩の形状、手の親指と人さし指が異常に爪が長い事、腹から股にかけてのライン、膝の形状、全体的に大きくなっている足と大きな足の爪、圧底の踵、他のゴジラに比べて左右に大きく広がっている背びれの配置、背びれの先端……etc。恐竜や巨大地上動物の特徴をふんだんに取り入れている事がわかります。身体全体のモールドでも他のゴジラとは違っています。いかにも凶暴な肉食動物の雰囲気を意識している事がわかるのです。
 顔や頭については、芯になる部分は逆にゴジラとしてはシンプルな形です。しかし細かな凹凸とモールドで全く別のゴジラとして作られ、犬歯が大きく、目に黒目がない事で「怖さ」の特徴を強調しているのです。
 映像的にもバラゴン等を小さく作る事でゴジラの大きさを強調しているし、強さも表現しています。
 個性が強いだけに造型中それを追いかけていると、作りながらだんだん似ては来るのですが、どんどんリアルになってしまう。Gメモリーズセレクションのテーマである「カッコかわいく」から離れがちになってしまうのです。そのバランスの取り方は難しくも作り甲斐のあるゴジラでした。
 それでもたくさんのその個性は自分なりに「カッコかわいく」アレンジして取り入れたつもりです。その辺の詳細は前に書いた「GMKゴジラのこだわり」をどうぞ。
 また今後のゴジラソフビを作る上で、勉強になった部分はいろいろあるのですが、一番の発見は背びれの付け方です。前作ミレゴジとこのGMKゴジラで思ったのは、着ぐるみスーツの比率に比べて背びれはやや大きめに、左右は若干広げ気味に作った方が「カッコかわいく」に合っていると言う事でした。
 とにかくいろいろといい経験になったGMKゴジラでした。これからその経験を役立ててよりカッコよく、よりかわいいゴジラ達をこれからも作っていきたいと思います。

(2008.7.1更新)
「GMKゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

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