
1 メカゴジラ2のスーツについて(1)
関係者ではないのですが、現在開催中の「特撮博物館」で展示されているゴジラやメカゴジラ2のスーツ等についていくつか質問されましたので、私なりの解釈をいくつか。答えになるかどうかはわかりませんが、参考になれば幸いです。
7月のワンフェでは羽沢組スペースにお越しいただいたお馴染みの皆様の多くはすでに「特撮博物館」に行かれたようで、皆さんが口々に「よかった」という感想をおっしゃっていました。そして展示されているゴジラやメカゴジラ2、その他東宝特撮映画の展示物等にいくつか疑問やわからないこともあったようで、私に聞いてこられた方も何人かいらっしゃいました。
私はまだこの時は行っていないので明確には答えられませんでしたが、先日直接見に行ってわかった事がありましたので、お答えしたいと思います。あくまで私の解釈も含まれていますので、その点はご了承下さい。
■あれは本当に「メカゴジラ2」!?
一番聞かれたのが、展示してある「メカゴジラ2」のスーツについて。
まず初代メカゴジラスーツの話からしなくてはなりません。『ゴジラ対メカゴジラ』では劇中で使用された複数のスーツがありました。詳しい事は2011年2月21~23日の「見聞録」に書いていますのでそちらをご覧下さい。そのうちのアップ用のスーツは、「メカゴジラ2」としてそのまま続編の『メカゴジラの逆襲』に使用されました。
とは言っても初代メカゴジラとメカゴジラ2は、似ていはますが、造形は全く違います。お腹や胸、腕のマークだけが違うと勘違いされている方もいらっしゃいますが、肘や膝、指の形状、尻尾や各ヒレにあたる部分の配列等、違いは多数です。比較すると全身のフォルムすら違いますし、塗装色も違います。全身に渡って違うものと判断しても良いでしょう。(細かな違い等も含めて、いつかしっかり機会を設けてここで検証したいと思います。)
その流用されたスーツはどこに使われたのかというと、ラストシーンです。ゴジラがメカゴジラ2の首をもいでしまい、人工頭脳がむき出しになるアップのシーンで使われました。そのためボディ等各部は初代のままの状態で使用されたものです。
ですから外見は初代のままですが、一応『メカゴジラの逆襲』でも使われたのであながち「メカゴジラ2」といわれても100%間違いではないのです。
その後このスーツは某氏の個人所有となり、これまでいくつかの展示に使用されたり各ムック本等で紹介されました(これだけで某氏がどなたなのかわかっちゃいますね…笑)。DVDの特典映像等でも紹介されています。
そして今回の展示のために、アップ用のヘッド(同じく某氏所有)とくっつけられ、さらにいくつかの部分だけ「メカゴジラ2」に近づけるために新たに手を加えられて改修されたのです。
続きはまた明日。