
2 メカゴジラ2のスーツについて(2)
昨日の続きです。今日は展示されているこのメカゴジラスーツ。初代のスーツを流用・改修されて『メカゴジラの逆襲』で使われたものでした。その違いについて。
■初代と「2」の合体版!?
ここで展示されている、劇中で使われた初代を半ば無理矢理(?)「2」に流用改修されたスーツ。
具体的にどう変えられ、どう違うのか。
基本フォルムは初代のままです。胸回りの体型が初代と「2」では違うので、これを「2」にするには新造しなくてはなりませんので変えようがありません。
初代と「2」の違いが一目で分かる胸からお腹にかけての台形の部分。この台形部分は初代のままですが、肩からその台形に流れる形状の部分は「2」の形に変えられています。首周り(襟に当たる部分)もそれに合わせて微調整程度に修正されたと思われますが、ほぼ初代のままです。
腕のマークは言うまでもなく、「MG2」にされています。
他の大きな違いはカラーリングです。初代とは違い、少し青の入ったダークグレー(シルバーも入っていたか?)が部分的に塗装されています。
他は基本的に初代のまま、劇中では使用されました。
どのシーンで主に使われたかというと、戦いの後半、ゴジラによって首をもがれてしまい、人工頭脳がむき出しになってしまうシーンです。基本はアップのシーンではありますが、首が取れた状態でも動いているシーンがありますし、全身のカットもありますので、その辺を気にして映像を見ていただければこのスーツを「メカゴジラ2」として使用されているのが確認できます。
ですから一般的に知られている「2」の造形とは異なりますが、ある意味このスーツも「メカゴジラ2」と言っても間違いではないのです。
ちなみに『メカゴジラの逆襲』でのメカゴジラのビームやら光線が発射されるアップのシーンでは、初代のままの映像が流用されて使用されている箇所もあります。そこでもスーツの違いが見つけられます。
そしてこの初代のフォルムを残したままで一部分だけが「2」にされたスーツが、今回の特撮博物館で展示されたものなのです。
しかし、展示するためには、劣化や破損箇所もあり、現状では厳しいと言わざるを得ません。修正・改修が行われました。この辺についてはまた明日。