2.明るいゴールドを作るという事(1)
今日は「キングギドラ ライトゴールド」の全身に塗装した明るい金色の塗装について。
■微妙に調合比の難しいゴールドでした
この「キングギドラ ライトゴールド」の配色の理由や意図などは以前書きました「こだわり」をご覧下さい。
全身は最初の「キングギドラ」のバージョンである「スタンダードカラー」とは異なり、明るめのゴールド塗装を行った商品です(「スタンダードカラー」は劇中シーンで見られたやや汚れた感じのゴールドを目指しました)。メタリック専門の塗料を使わずに他社商品でもなかった明るめの輝くようなゴールドを目指して企画した色なのですが、これが意外と手間のかかった色でした。
ゴジラに比べて塗装時間もかかるという事や、この頃の弊社の各業務が時間的に厳しいスケジュールでしたので、この時は最初にソフビ専門の塗装業者さんにお願いしたのです。細部はともかく全身のゴールドだけでもというつもりで最初はオファーしたのです。
一般的にソフビの塗料はプラモデルやガレージキットに使用するものとは違います。
プラモデルやガレージキットに使用している塗料をソフビに塗ると、数年でひびが入ります。ソフビというのは人の目ではわからないレベルで時間とともに縮小しています。形状や個体差にもよりますが、保管状況によってもそのパーセンテージは異なります。ですから固まった塗料は時間が経てば経つ程ひびが入り、はげてしまいます。
ソフビの塗料はこれらに比べて収縮性があるのではげにくく、表面に定着しやすいのです。
ですから外注で塗装をしてもらう場合は、ソフビに対応している専門の業者さんに委託する訳です。ソフビを扱っていない所に頼むと後々とんでもないことになる訳です。
委託の際は、サンプルを持参して打ち合わせするのですが、この「ライトゴールド」の場合、ネックになったのはこの全身の明るめのゴールドでした。