Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その60

2008年05月13日 | 制作裏話
GMKゴジラ ブラックバージョン編 Part.1


●全体的イメージの「黒」
 07年8月のワンフェスから発売したのが「GMKゴジラ」第一弾の「ブラックバージョン」です。
 私にとってこのゴジラの劇中イメージの色はシンプルな「黒」でした。
 ゴジラは各映画でそれぞれ微妙な差はありますが、基本はどれも黒に近いダークグレーで着ぐるみが作られているそうです。ポスターやスチール写真、ソフビやフィギュア等の玩具等の影響で、やや青系だったり緑系だったりと印象づけられてしまう物もあり、人によってもその印象は微妙に違うようです。自分のイメージする色と多くの人がイメージする色が違うと、中には「刷り込みだ」と批判する人がかつてはいたという話を聞いた事があります。それだけいろんな人が「ゴジラの色」というものにこだわりや思い入れがあると言う事なのでしょう。「○○ゴジラは絶対的にこの色だ!」なんて決めつけるのはナンセンスな話です。
 それでもゴジラ商品を作る上では、当然作り手が色を決めなくてはならず、それぞれのイメージする色だったり、コンセプトに合った色にしたりで決定する訳です。弊社が作っているソフビだって同じ事です。
 この「GMKゴジラ」のイメージする色を「黒」としたのは、作品のテーマやゴジラそのもののもつ「恐怖」だったり「強さ」等を強調した印象を私が持ったからに他なりません。劇場用イラストポスターのゴジラも黒をベースに描かれていた事もあったでしょう。
 ですから必然的に一番最初の成型色をシンプルな黒にしたのはそういう理由です。レトロソフビのゴジラ等のほとんどには、初期のゴジラソフビのなごりだと思われますが、シンプルな成型色の商品でも胸に他の色をスプレーしている事が多いのですが、この「ブラックバージョン」にはそれもしていません。
 本当にできる限り真っ黒のゴジラにしたかったのです。ですから彩色にしても目、爪、キバ、背びれの先端だけにしか塗装していません。
 ゴジラソフビは他社さんからも実に多くの種類やバージョンが発売されてきましたが、今までありそうでほとんどなかったのがシンプルな真っ黒の配色のゴジラです。弊社のゴジラソフビでも初めてでしたが、その辺はみなさんにとってはどうだったのでしょう? 私にとってはこのシンプルさが新鮮でした。

(2008.7.1更新)
「GMKゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
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