奇妙な落し物

ゴールデンウィークの最終日、6日の早朝、奇妙な落し物を拾った。
歩道の真ん中にスニーカーが置いてある。
こんな所に、靴を置いてどうして帰ったんやろ？と、近づくと
そばには、財布、小銭入れ、たばこ、ライター、その上携帯電話まである。
手に取れば、誰か出てきて因縁でもつけられるのかとも思ったが、
しばらくしても誰も出てこない。
まだ夜も明けきらぬ早朝の事、ここは10階、11階の集合住宅の
建ち並ぶ団地の一角。
ふと、頭をよぎったのは、ひょっとして、飛び降り？！
私の悪いくせで、ひょっとして？と思った事は、そうに違いないと
思い込むことで、これは一大事とすぐに交番へ！
着くや否や、飛び降りありませんでした？と聞いて、
おまわりさんから、怪訝な顔をされる
結局、そいうことは無く、拾得物として預かりますということになった。

家に帰って家族に話すと、夫からはひょっとして事件に関わってるかも？
などと、おどけて言われるし、息子からは、酔っ払ってしたことや！と言われるし・・・
飛び降りるんやったら、その場所においとくやろ。1階に置いといて
上まで裸足で行くんか？と言われれば、あぁ、その通りやなあと思ったりして・・・

あれから、4日目、まだ警察からも本人さんからも連絡は無い。
でも、未だに新聞の小さな記事が気になってしようがない。