三河島「藤」は麺の小麦が選べるのが魅力
JR常磐線・三河島駅の改札を出て、尾竹橋通りを渡って徒歩1~2分。高架北側を線路と並行して走る路地に2024年5月1日にオープンした「藤」へ。ご主人はラーメンの自作趣味が高じ、なんと独学で、それも自家製麺の店を創業した。近所には3月に「麺's club 酒池肉林 東京荒川」がオープンしたばかり。どちらも注目の店舗だ。
店内はL字カウンターに7席。麺メニューだが、「煮干しらーめん」「釜揚げつけめん」「冷たいつけめん」の3種が主軸で、それぞれ背脂、辛み、担々にすることも出来る。なお、コダワリの自家製麺は使う小麦を分けており、普通にオーダーすると、らーめんは「中華チャンピオン」、つけ麺は「ユメチカラブレンド」となる。
これを『プレミアム』にグレードアップすると「ハルユタカ」「キタノカオリ」の2種から選ぶ事が出来るのだ。メニューの『プレミアム』とはてっきり具を増した特製かと思っていたが、まさか小麦の方だったとは。なんというコダワリよう。追加トッピングにはチャーシュー、メンマ、海苔があるので具を足したい方は別途注文を。
麺メニューは3種に加えTKM=たまごかけめん、油そばもレギュラーで提供。さらに期間限定メニューも豊富で、この日はいずれもハルユタカを使ったプレミアム麺で提供される「トマト担々麺」「汁なし担々麺」が、温と冷の2種ずつ用意されていた。ほか昼限定でタマゴのサンドウィッチ、夜限定で水餃子もあり一杯飲る事も出来る。
今回は「釜揚げつけめん プレミアム(1250円)」をオーダーすることに。つけ汁は濃厚とあっさりから選べるが濃厚で。麺は希少小麦「ハルユタカ」でお願いした。茹で時間は約5分、着丼までは7分ほど。麺は湯に浸かった釜揚げスタイルで提供される。平打ち幅広の縮れ麺で、あえて少し芯が残るように茹であげられている。
モッチリした食感で小麦の香りも良く流石の完成度である。つけ汁は粘度こそ低いが旨味は濃厚な豚骨魚介。甘味控えめで煮干しの香りが立ち、麺との相性も良い。汁の中には刻み玉ネギが。火が通っており甘味があってトロっとした食感が良い。ほかの具材は全て別皿に。チャーシューは大判でレアな豚肩ロース肉が1枚。
肉の旨味を存分に楽しめる逸品だ。ほか香り良い海苔が2枚、太メンマが3本、揚げネギ、柚子が添えられる。卓上には粗挽き黒胡椒、一味などがあるのでお好みで味調整を。最後はつけ汁に卓上の割スープを入れて美味しく完食した。ご主人は限定メニュー開発にも力を入れているので、次回は限定狙いで来てみようかな。
<店舗データ>
【店名】 藤
【住所】 東京都荒川区荒川3-61-6
【最寄】 JR常磐線「三河島駅」徒歩2分