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肥宝館 -貧すれば丼する-

【沖縄 本部町】 きしもと食堂「そば 大(950円)」

現存する最古の沖縄そば屋「きしもと食堂」

ラーメンを中心に掲載している当ブログですが、番外編として大好物の「沖縄そば」についても書き溜めていこうと思います。私自身は沖縄在住ではなく、頻繁に行くことも叶わないので超スローペースでの更新ですがご容赦下さい。さて今回は沖縄本島北部・本部町にある行列必至の人気店、老舗中の老舗「きしもと食堂」を訪問。

お店は県道48号=名護本部線の渡久地信号から少し入った路地、本部町営市場そばにある。創業はなんと1905年(明治38年)で、現存する最古の沖縄そば店だそうだ。当時、初代の岸本オミト氏が賑わいを見せていた渡久地港の客を相手にそばを提供したのが始まりである。現在は4代目の仲程弘樹氏が味を守っている。

なお現在は県道84号で東へ1.5kmほどの場所に八重岳店もあり、製麺はそちらで行っている。さて渡久地のお店だが、店内はテーブルと座敷で30席ほど。麺メニューは「そば大(普通サイズ)」と「そば小(女性・お子様サイズ)」の2種のみで、ほか白米や、1日限定50食で沖縄の炊き込みご飯「じゅーしー」も提供している。

今回は「そば 大(950円)」を注文。店内に飾られた数多くのサイン色紙を眺めながら待つこと8分ほどで着丼。大きな三枚肉が食欲を掻き立てる。きしもと食堂の一番の特徴は、麺のつなぎに灌水ではなく木灰を使っている点だ。さすが灌水の普及より前に創業した老舗である。木灰の麺はコシや歯応えがあり無二の食感を醸す。

やんばるに位置する東村のイタジイやイジュの薪で火を焚いて、その灰を水に入れて寝かせ、上澄みの灰汁を使っているのだそうだ。ワシっとした食感でコシもあり、まさに麺が主役の一杯に仕上がっている。スープは鰹をベースに豚骨、三枚肉の煮汁を加えて炊いた出汁に醤油を優しく効かせている。鰹の香りがとても良い。

甘辛く煮込んだ三枚肉は厚切りが3枚乗る。コシのある麺や鰹出汁に負けない旨さである。ほか沖縄の蒲鉾と分葱がトッピングされる。卓上にはおなじみコーレーグスがあるのでお好みで。さすが行列店、麺、出汁、肉と三拍子揃った一杯であっという間に完食した。那覇から距離はあるが、北部観光を兼ねてぜひ足を運んでみて頂きたい。

<店舗データ>

【店名】 きしもと食堂
【住所】 沖縄県国頭郡本部町渡久地5
【最寄】 沖縄自動車道・許田ICから約23km

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