羊が放つ圧倒的存在感に思わずもらい泣き
神保町駅から徒歩4分ほど。錦華通り沿いに2019年11月にオープンした「ひつじそば」の専門店、その名も「人と羊(ひととよう)」へ。以前、この場所で営業していた「ねいろ屋神保町店」がリニューアルした形だ。オープンから1か月経つも、スタッフが不足していてワンオペとなる日もあり、営業時間も月~土曜の11:30~15:30と短い。
麺メニューは、スープと具材に羊をふんだんに使った「ひつじそば」と、羊にサバ煮干しと枯節の出汁を加えたWスープの「羊中華」、羊出汁+味噌の「みそひつじ」の3種が主軸。ほか、九州の鶏飯の羊版「ひつじめし」や、羊と鶏の挽肉で作る「ラムキーマごはん」も提供している。今回は主力の「ひつじそば」をオーダーすることに。
スープは羊に鶏を重ねたコンソメスープで、鼻に抜ける羊独特の香りを楽しめると共に、鶏の旨味も感じられる。羊の個性を殺さぬ程度に香るスパイスも絶妙。羊好きにはたまらない、旨いスープである。そんな個性的なスープに合わせる麺は、全粒粉入りの中細麺。小麦の香りをしっかりと感じられ、スープに負けておらず良い。
そしてトッピングのラム肩ロースチャーシューと羊のテリーヌはともに臭みなく、肉の旨味を最大限引き出した逸品。ほか、パクチー、紫タマネギ、モロッコインゲン、ローストしたトマトと、いずれもスープと相性の良い具材が乗る。日本人に馴染みの薄い羊という食材を上手くまとめた一杯だ。次回は珍しい「みそひつじ」を啜りに来よう。
<店舗データ>
【店名】 ひつじそば 人と羊
【住所】 東京都千代田区神田猿楽町1-3-6
【最寄】 東京メトロ・都営地下鉄「神保町駅」徒歩4分
★神保町での営業は2020年4月18日まで
★5月からは荻窪「ねいろ屋」で月曜のみ間借り営業
★コロナ禍後に正式に移転する予定とのこと