赤羽の母が作る優しい味噌ラーメン
伊藤、夏海、高はし、山雄亭…。ラーメン激戦区の赤羽だが、まだまだ隠れに隠れた名店がある。赤羽LaLaガーデンのアーケードから、一本入った路地にある「番外地」だ。こちらは、看板にもあるように、東京駅の八重洲地下街で1965年から営業する「番外地」の暖簾分けにあたる。なお、現在は渋谷百軒店にも系列店がある。
湯気で曇ったガラス戸を開けると、10席ちょっとのコの字カウンター。この日は、「赤羽の母」的な女将さんが一人で切り盛りしていた。壁には味噌、正油、塩などのラーメン、餃子などに加え、赤魚粕漬焼や棒天、シメサンマ、味噌田楽など、おつまみメニューの貼り紙もある。ちょっと一杯ひっかけるのも悪くない。
旭川ラーメンと聞くと、ラードを浮かせた正油スープのイメージが強いが、こちら「番外地」では、正油よりも味噌の人気が高いようだ。壁にはプラス100円で「西山製麺」の麺にグレードアップ可能との貼り紙が。「それ、札幌じゃん」というツッコミは置くとしても、メニューの最上段も味噌なので、お店の推しは味噌ラーメンのようだ。
味噌ラーメンのスープは、豚骨ベースだろうか。野菜と味噌の甘みが強く、ラードの層も出来ているが、思いのほかアッサリした飲み口だ。炒め煮したモヤシ、タマネギ、ニラが柔らかく旨い。チャーシューメンにすると、バラ肉が5枚。これが肉厚で臭みもなく、非常に満足度が高い。2軒目でなければライスに手が出るところだった。
デフォルトの麺は、サッポロ製麺のもの。スープに負けている感もあるので、次は西山製麺の麺にグレードアップしよう。ちなみに、同行者は「辛味噌ラーメン」を1辛でオーダー。これもまた旨そうだ。店内を見渡すと、キープしたボトルを片手にゆっくり晩酌する常連の姿も。こういう店を1軒押さえておくのも良いだろう。
<店舗データ>
【店名】 旭川ラーメン 番外地
【住所】 東京都北区赤羽2-12-6
【最寄】 JR東北本線「赤羽駅」東口徒歩5分