ネオ喜多方ヌードル「空山」
JR只見線・七日町駅から東へ歩いて6分ほど。銘酒・会津中将で知られる鶴乃江酒造や、300年続く会津塗りの老舗・白木屋漆器店などが建ち並ぶ「七日町通り」沿いで2018年4月から営業する「空山 NEO 七日町店」へ。コチラは会津坂下の国道49号沿いで『neo-kitakata noodles』をコンセプトに営業する「空山 坂下店」の支店だ。
会津若松の市街地にある上、朝10時から夜9時まで通し営業なので、観光客でも簡単にアプローチできるのが嬉しい。蔵造りの店内はカウンター4席とテーブル16席、小上がりに6人がけテーブルが2卓の計32席。注文は卓上のタッチパネルで行うシステムだ。麺メニューは醤油「空」、味噌「山」、塩「雲」の3種のラーメンが主軸である。
ほか、淡麗魚介「時雨」、煮干+鶏ガラ「天網」、辛味噌「焔」、辛味噌ニンニク「活」、夏季限定の冷たい塩ラーメン「凪」とユニークな名前のメニューに加え、油そば、もやしそば、つけそばもラインナップ。それぞれ肉盛り、辛子味噌、生にんにく、バター、味玉、海苔、メンマ、ネギ盛、もやしを追加トッピング出来る。
飯モノには白めし、追いめし、とりめし、ぶためしが。また餃子、肉盛皿、塩味の焼鳥といったツマミも提供。ちなみに「焼鳥」とはいうが、実際には芦ノ牧温泉の人気店「うえんで」同様に豚のカシラ肉の串で、辛味噌をつけて頂く逸品だ。さらにビールやハイボールに加え、至近に蔵のある「末廣」が飲めるのもありがたい。
今回は人気ナンバーワンという「空」を味玉入り(860円)で。せっかくなので「末廣」の伝承山廃純米を1合(560円)頂くことに。末廣はなんと常温と冷やと熱燗から選べるというので「常温」でお願いした。また麺は通常は太麺での提供だが、細麺にチェンジも可能だそうだ。今回はオーソドックスな太麺で注文することに。
着丼までは待つこと15分ほど。薄濁りのスープは豚ガラ、鶏ガラをベースに鯖節や鰹節を炊いたもの。そこに会津高砂屋、会津山家屋と2種の醤油をブレンドしたカエシを重ねている。節の香りが前面に押し出され、それを豚と鶏の動物系出汁が下支え。カエシ由来だろうか、ほのかな甘みもあって良い味に仕上がっている。
そこに合わせるのは喜多方・朝日屋食品の平打ちで中太の縮れ麺だ。チュルっとした麺肌でモッチリ感もありスープとの絡みも良く旨い。チャーシューは豚バラ肉が3枚。薄切りだがタレが染みて、肉の旨味もしっかりと楽しめる。味玉は黄身ネットリで美味。ほかミンチ肉、海苔、メンマ、香りの良い刻みネギがトッピングされる。
伝統の醤油清湯に節系を強く効かせた一杯、最後まで美味しく頂いた。お楽しみの「末廣 伝承 山廃純米」だが、酸味と甘みに加え微かな苦みも残る山廃ならではの深い味わいが魅力である。末廣酒造は大正時代初期に山廃造りを創始した嘉儀金一郎氏の蔵。店から徒歩数分で見学・購入できるので、ぜひ足を運んでみて欲しい。
<店舗データ>
【店名】 空山 NEO 七日町店
【住所】 福島県会津若松市七日町9-7
【最寄】 JR只見線「七日町駅」徒歩6分