昭和の残る商店街に立つ、新進気鋭のラーメン店
東京都荒川区にはいまも、昭和の雰囲気を残した街並みが残っている。東京で唯一生き残る路面電車・都営荒川線沿いに広がる低層住宅。行き止まりの多い狭い路地、ラジオの音が漏れる町工場、洗濯ものが並ぶ長屋、何年も前に閉めたであろう住居一体の商店。
そんな荒川区の中心・町屋駅から都電荒川線で早稲田方面に2駅。東尾久三丁目停留所前の商店街・おぐとぴあ23の一角にあるのが、鶏清湯の名店「RAMEN 1/20」である。万国旗はためく、これまた昭和な商店街に、新進気鋭のラーメン店。
ご主人は「山頭火」で修業されたというが、提供されるのは全く方向性の違う一杯。出汁は、鶏の生骨を血抜きしボイルしてから炊いたという、手間のかかった逸品。塩ダレは、藻塩に昆布、椎茸、魚介などを合わせてあり、旨味が凝縮されたスープに仕上がっている。
ほんのり桜色のチャーシューは、鶏むね肉と合鴨ロース。どちらも噛めば噛むほど旨味が溢れる。穂先メンマも味玉も、スープの味を濁らせない上品な味付け。あっという間にスープまで飲み干してしまった。お好きな方は夏限定の「冷やし塩そば」も是非。
<店舗データ>
【店名】 RAMEN 1/20(にじゅうぶんのいち)
【住所】 東京都荒川区東尾久2-19-10
【最寄】 都電荒川線「東尾久三丁目停留所」徒歩5分