職業柄というだけでなく、今の時代大学進学は必須だというのが私の考えです
そして、最後の進学に向けては本人の意思を尊重すると言うのも
高校3年生になるまでに、自分の意志を持って目標を設定し、努力できる人間に育てる事
親の課題の一つでもあると思います
とは言えまだ成長段階の彼らに全てを一任するわけにはいきませんから
大学進学に向けても、そこに親の意思が存在しなと言ったら嘘になりますね
昨日は高3のある生徒さんが、なんとなく私の周りをうろうろしていました
いつもは自習しているので私が話しかけないと会話ができない生徒さんです
「どうした?なにかあった?」と声を掛けると、待っていましたとばかりに私の横の椅子に座り
「実は・・・」と話し始めました
この生徒さんが当教室に通い始めたのは去年の秋
それまで大手予備校に通ったりもしていて、学校でもひたすら自習する真面目な性格の生徒さんです
1年の頃から勉強に手を抜いて来た事はない・・と言えるくらい自習時間は一般的な生徒さんの平均を超えている事は
見ていて分かります
その生徒さんには明確な目標があります
行きたい大学も、学部も全て明確でした
その為に成績を上げる事に真剣でしたが、一つ弱点をあげるとすると「勉強効率が悪い」と感じていました
志も高く、真摯に向き合っているのに、その方法の質が悪いのです
しかし、これまで学習法について深くレクチャーされた経験がなかったせいか
生徒さんはこちらのアドバイスに従って学習法を変える勇気がなかなか持てずにいました
学習法は突き詰めていけば思考回路にまで関わります
なのでどこまでアドバイスするかは話し手によって異なるでしょう
この生徒さんの学習法は一つの問題をいつまでも考え続け、時間だけが過ぎていくパターンです
そして、その問題の”本質”を見抜けないまま次の問題へいってしまう事
高3のこの時期になっても志望校への光は見えてきません
焦りや不安が、家では不満と言う形で口から出ていたようです
その結果、ご家庭からは「他の大学にしなさい」という言葉が出て来たそうです
真面目な生徒さんはそれを真に受けて、頑張る気力が薄れたそうです
この生徒さんが第一志望にしている大学は確かに厳しいかもしれません
しかし、その大学にしかその学部がないわけではありません
少し下がってしまいますが、それでもやりたい事が明確なのですから学部で選んでいく事の方が
将来を支えてくれると思います
「自分の人生だよ、大学は自分の意思で決めるべき。ご両親もそれを望んでいるはず。」
と話をし、学部で大学を選ぶ事、まだ第一志望を諦めない事等を話し合いました
ご家庭では生徒さんが苦しんでいる姿を見て、そこまでしなくても・・という気持ちで
他の大学を勧めたのだと思います
親子の歯車はこんなちょっとした所からずれてしまう事もあるんですよね
この話には講師も1名加わり、彼の視点からのアドバイスもあり
生徒さんは気持ちも晴れたようで和やかに席に戻っていきました
もちろん、自習学習の質の問題も徐々に改善され始めています
高3生にとってこの夏は勝負です
つらい受験期を乗り越える気力と体力を維持して、まっすぐ前を見て進みましょうね!