毎週土曜日に多種類の過去問を用いてテストを行なっています
それ以外にも授業後に小テストを実施し、アウトプット演習を行なっています
試験本番が迫る中、「テストには慣れっこ」というくらいテストを頻繁に行うことで
本番の緊張をコントロールしたり、本番までに改善すべき弱点の克服に集中することができます
毎年、この時期中3の多くの生徒さんが大きな壁にぶつかります
壁の種類は生徒さんの数だけあり、同じなんてことは基本ありません
代表的な壁は「時間の壁」
わかっていても、書き込む時間が足らない
考えれば答えられるけれど、そこまで時間をかけていられない
または
丁寧に取り組んだつもりでいても、答え合わせでわかるのは必ずミスしているという事実
気をつけていたのに、わかっていたのに
やはりテストでは同じミスをしてしまうのです
そうした「ミス」とは別に大きな壁となるのが、演習問題と実際の入試問題との差です
難易度の高い演習問題で高得点を出せても、入試過去問となると全く点数が出せないというのはよくあります
教科でいうと「国語」でそれが出ることが多いです
数学や英語は比較的演習問題と同じくらいの出来栄えになるのですが、国語だけはバラツキが見られます
つまり、扱われる文章によって読みやすさ、理解のしやすさが変わってくるからでしょう
先日行なった国語の過去問で、久しぶりに驚きました
小説文で、涙のことを「熱いもの」と表現したくだりがありました
前の文章にある出来事を読めば、それが涙であることは一目瞭然なのですが、生徒さんにはわかりません
これは心情を理解する能力に問題があるのか、比喩に慣れていないからなのかは
その時判断がつかなかったので、その文章について少し生徒さんと話をしました
文章には手紙を送る相手に慎重になるあまり、三回も書き直しをして、やっと始めの1文を書いた
という説明があり、そこから何かわかる?と聞くと、悩んだんですね。という回答
確かに悩んだのですが、その先が見えていないのだということがわかります、
なぜ、そんなに悩んだのか?と考え、もう一度文章に目をやることはありませんでした
これが、見るべきところは見ているのに正答できない理由なんですね・・
文章にはヒントや答えを導くための流れがあります
基礎的な"道しるべ”は接続詞と指示語ですが、例えば
授業中に接続詞を学習するとき、「しかし・けれども・つまり」といったものに触れて説明したとします
すると、生徒さんたちはそれ以外は接続詞ではないと捉えてしまう傾向があります
問題を解いたと思えない綺麗なままの用紙ではなく、接続詞や指示語にしるしを付けるくらいは
読みながらできるようにしなくては時間内に回答するのは難しいでしょう
もちろんそんなことをしなくても、時間内に解き終えてしかも高得点になるなら別の話ですが・・
本を読む習慣というものがなぜ大切なのかがこうしたことからもわかります
しかし、子供がただ本を読んでいる状態では
読み飛ばしや理解せずにただ目を通しているだけの時もあるので
どんな話だったか、読んでどう思ったか?などの会話がご家庭で話し合われることが理想です
入試に向けては読書は良い学習法とはいえませんが、比喩や読み解く力は入試時期になってから慌てても
そう簡単にはつかないものですから、そうした意味では幼少期から本に親しむ習慣があることは
「国語」という教科の手助けにはなると思います
それぞれの壁と戦う時間も残りわずかです
精一杯の努力で後悔しない受験をして欲しいです