ロンドンでは、オリンピックに続いてパラリンピックが行われていますが、今朝テレビで車いすバスケットボールの京谷和幸選手が紹介されていました。元サッカー選手で、22歳のときJリーグデビューを果たした直後に、交通事故で下半身不随になってしまったという方です。
事故に遭ったとき、2ヶ月後に結婚式をひかえていたとのこと。一生車いす生活を強いられることを、本人だけには知らされないまま、彼のご両親に婚約解消を提案された今の奥様がとった行動は、大安の日に病室に婚姻届けを持って行って、不思議がる彼に、今日じゃなければだめだと言って、はんこを押させたこと。彼が自分の運命を知ったときに、自分はひとりではないと思ってくれれば、それで本望だと考えたという、必死の決断だったそうです。彼は、2ヶ月後に自分の状態を告知されて、一晩中泣いた朝、ようやくその時の奥様の必死の形相の意味が分かったそうです。
仕事もなく、目標もなくなった彼の生活は、奥様のパートの収入だけが頼りだったという頃、気持ちが荒んでけんかが絶えない時期もあったとのことですが、車いすバスケットという目標ができ、仕事も見つかり、ふたりのお子さんもでき、パラリンピックの日本代表にもなって、今回41歳で出場する4回目のパラリンピックを最後に車いすバスケットは引退するとのこと。今後の人生のためにも、この大会で完全燃焼すると語る彼は、本当にいい顔をしていました。