先日、TSUTAYAをうろうろしていると、「 小津の入り口 」という活字に目がいった。BRUTUS という若者向けの雑誌。気恥ずかしさを内側に隠し、ぱらぱらと通覧した。巷で汎用されている小津安二郎論を反芻するにとどまるも、人間が持つあたたかさのようなものがじんわりと胸に染みてきた。印象深かったのは、山田太一氏へのインタビュー記事で、「 ヘミングウエーと小津は、文章、会話を切り詰め、無駄なものを切り捨てることにより作品を高い次元に昇華させている、という点において両者類似している 」と述べられている部分。。。なるほどな。納得させられた。。。小津映画。大した事件も起きず、モノトーンなストーリーは、退屈の限りだが、社会生活、家族生活における思いやり、優しさ、といった基本形が丁寧に綴られており、普遍性があると思う。。。竜の話をするのに虫のたとえをするようだけど、カップヌードル醤油味、荻窪春木屋のラーメン、湖池屋ポテトチップスのり塩味、、、なんだな。小津映画は。混沌とした時代だからこそ、小津映画を観かえしたい。( 開始早々、20分ほどで飽きがきて、眠くなりますが、頑張って見終えましょう。細部にこだわり観察すると、日本酒を飲んでるシーンのバックには日本画が、ウイスキーを飲んでるシーンのバックには洋画が飾ってある。など面白い工夫がこしらえられています。)、、、、、、雑誌の最後に、「 蓬莱屋 」が掲載されていた。 このトンカツ屋、記載はなかったが、小津の代表作「 東京物語 」のロケ地として有名。。。JR御徒町駅から徒歩、2,3分。機会があったらご賞味あれ。。。