歴史好き歯医者のひとり言~ おととい、BS TBS で、「ロマンティック街道」を放映しておりました。
番組では触れていませんでしたが、ロマンティック街道といえば、「ノイシュバンシュタイン城」が真っ先に思い浮かべられます。白鳥城とも呼ばれ、世界一美しい城の呼称名高いお城です。ディズニーランドにある、「眠れる森の美女のお城」のモデルになったお城です。 意外にも、未完成なのです。スペイン・バルセロナのサグラダファミリア教会みたいなものです。 造らせたのはバイエルン王国のルードヴィヒ王。この人、ものすごい美男子にして大の芸術好き。政治そっちのけで、音楽や絵画ばかりに興じていました。 ノイシュバンシュタイン城の各部屋も、ワグナーのオペラにちなんでつくられております。 余談ですが、イスラエルではワグナーの曲はすべて禁止されております。 ヒットラーがワグナーを好んで使用していたからです。 さて、ルードヴィヒ王、端正な顔つきとは裏腹に、歯がガタガタだったそうですが、彼の尊敬するルイ14世も歯が悪かったため、むしろそれを喜んで受け入れていたようです。 さらに彼、生涯女性を嫌悪し、若い男性しか愛せませんでした。 彼の孤独な人生を描いた映画に「ルードヴィヒ神々の黄昏」があります。 ヴィスコンティというイタリアを代表する映画監督がメガホンをとりました。 ヴィスコンティは同性愛者で有名でしたから通じるものがあったのでしょう。 内容は、ルードヴィヒ王とワグナーとの出会い、同盟国オーストリアのプロイセンとの戦争、ビスマルクの提唱する大ドイツ統一計画を時代背景としていまして、学術的に深い歴史映画です。
ところで、「ロマンティック街道」と双璧をなすドイツの観光街道に、「メルヘン街道」がありますね。 グリム童話にゆかりのある都市、史跡を結んでつくった観光街道です。 終着地は、ブレーメンです。 「ブレーメンの音楽隊」で有名なブレーメンです。 「ブレーメンの音楽隊」、人間に捨てられたり、殺されそうになったりした4匹の動物が、ブレーメンにある音楽隊に入ろうと旅する物語でした。途中、動物たちがそれぞれの上に乗りあい、盗賊たちから夕食を奪い取り、その家に住み着いてしまい物語は終わっております。 結局、彼らはブレーメンにたどり着いておりませんし、音楽隊にも入っておりません。 素朴な疑問ですが、「ブレーメン音楽隊」というタイトル、間違っていませんでしょうか?